金沢市の「ひがし茶屋街」近くに11月15日、古い教科書や新聞を展示する「日本おもしろ文化博物館」(金沢市東山1、TEL076-252-4932)がオープンした。
収蔵するのは、江戸時代から昭和時代までの教科書約4000点と、明治時代から昭和時代までの全国各地の新聞約1400部。大部分は資料館開設を目指していた福島県郡山市の「日本きもの文化美術館」のコレクションで、東日本大震災の影響で計画を実現できなくなったことから譲り受けたという。「日本おもしろ文化博物館」代表理事に就いた篠原勉さん(67)が子どものころから集めていた中央紙と石川県の地元紙もある。
新聞の中には、「明治」から「大正」への改元を伝える1912(明治45)年7月31日付の「大阪朝日新聞」や、桜島の噴火を報じた1914(大正3)年1月12日付の「九州日日新聞附録」も。ブラジルで日系人向けに発行された「サンパウロ新聞」(1985年5月11日付)、ペルーの「ペルー新報」(1978年6月11日付)も見ることができる。
教科書は、そろばんの使い方を教える寛永年間(1624~1643)の「當用算法(とうようさんぽう)」、天保年間(1830~1843)に道徳教育に使われた「絵入註解実語教童子訓」などを展示している。
元呉服店の3階約80平方メートルを利用しており、今後、2階にもコーナーを設ける予定。
篠原さんは「もうすぐ北陸新幹線が開業する。観光文化施設として、金沢を訪れる修学旅行の子どもたちや学会の参加者たちに立ち寄ってもらいたい」と期待を込める。
開館時間は9時30分~18時。水曜休館。入館料は大人=550円、中高生=450円、小学生=300円、幼児無料。