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金沢に「美」のテーマショップ-市文化財の茶屋を復元、金箔メーカーが開く

茶屋建築を活用して開店した「茶屋美人」

茶屋建築を活用して開店した「茶屋美人」

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 金箔(きんぱく)と加工品を製造・販売する「箔座(はくざ)」(金沢市森山1)が4月3日、金沢市のひがし茶屋街にある市有形文化財の旧・茶屋「かみや」の主屋と土蔵を改修し、「美」のテーマショップ「茶屋美人」(東山1、TEL 076-253-8883)として営業を始めた。

茶屋建築を活用して開店した「茶屋美人」の店内の様子

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 旧・かみやは明治6(1873)年ごろに建てられた、数寄屋風の造りを随所に採り入れた建物で、1993年・1994年ごろまで茶屋として使われていたという。同社が取得した3年前には、まだ市文化財には指定されていなかったが、市から「明治の時代の特徴を表す建物であり、昔のまま残してほしい」と強く要請されたため、「修復工事をしたうえで、新しい形で美を提案できる、どこにもない店を作る」と決断。1年をかけて、一部3階建ての木造の茶屋建築延べ床面積約300平方メートルと2階建ての土蔵約30平方メートルを再生した。

 ショップとして使うのは1階と土蔵のみで、仕切り戸を取り払った「店の間」「茶の間」「中の間」「次の間」「奥の間」、土蔵前の土間に自社ブランドの金箔入り化粧品や、メーカーとタイアップして製品化した茶、スイーツなど、「美」をテーマにした商品約150種類を並べている。

 各部屋には、「原状復帰」が可能な形で現代感覚も採り入れた。「奥の間」の床の間部分は「美の小部屋」と名付け、鏡を置いて2種類の自社コスメブランド商品を並べ、土間にはドリンクバー「美チャージバー」を設け、ネオンを輝かせた。

 夏ごろには、2階に金箔を使ったエステティックやボディーアート、フットサービスなどのサロンを開く予定。

 開店に先立ち、2日には山野之義市長らを招いて内覧会を開き、高岡昇社長があいさつした。高岡美奈専務は「有償で見学する文化財が多いが、現代の人が喜ぶビジネスをすることで後世に残って行くモデルケースになればうれしい」と話す。

 営業時間は9時30分~18時(冬季は17時30分まで)。

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