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金沢市内の約30店で「加賀野菜フェア」-各店が限定メニュー提供

加賀野菜を使った料理も並ぶ金沢都ホテルのレストラン「ベルビュー」のランチバイキング

加賀野菜を使った料理も並ぶ金沢都ホテルのレストラン「ベルビュー」のランチバイキング

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 金沢市内のホテルのレストランや日本料理店、すし店、そば店など30店で現在、「加賀野菜フェア」が開催されている。各店は加賀野菜を使ったメニューで腕を競い、市民や観光客らの舌を楽しませている。

加賀野菜を使った料理も並ぶ金沢都ホテルのレストラン「ベルビュー」のランチバイキング

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 加賀野菜は金沢で戦前から生産され、食べられてきた伝統野菜のブランド名。砂丘地で栽培されていることから、きめが細かく、上品な甘さの「さつまいも」、粘りが強く、もちもちとした食感の「加賀れんこん」、柔らかい半面、煮くずれしにくい「源助だいこん」、皮をむいて煮物や酢の物にして食べる「加賀太きゅうり」、葉の裏が鮮やかな赤紫色で、ぬるぬるとした舌触りの「金時草」など、個性豊かな15品目が認定されている。中には、栽培が難しく、後継者が育たないため、生産農家がわずか2、3軒という品目もある。

 フェアは、生産者の側面支援策として加賀野菜のPRに努めてきた市農業総務課が企画した。市民の中にも、どんな品目があるか知らなかったり、食べたことがなかったりする人が多くいることから、味や調理方法、加賀野菜料理を提供する店をPRするのが目的という。

 参加するのは、「加賀野菜料理提供店」として登録している76店のうち30店。このうち、金沢都ホテル(此花町)のレストラン「ベルビュー」はランチバイキングで果物とシナモンのソースで特有の甘みを一層際立たせた「五郎島金時」(さつまいも)のオレンジ煮や、シャキシャキとした歯応えを楽しめる「加賀れんこん入りハンバーグ」、ゆでて細かく刻んだ金時草をご飯に混ぜ、薄い紫色に仕上げたいなりずしと太巻きずし、イタリア料理の「カプレーゼ」をイメージした「トマトと豆腐・金沢春菊のジュレポン」など7品目を提供する。いずれも、加賀野菜の特長を生かして考案したメニューだ。

 同ホテル宴会食堂部の米田万喜レストラン料理課長は「他産地のサツマイモでオレンジ煮を作ったら全然味が違った。夜も加賀野菜を使ったフルコースを出しているので、ぜひお越しいただければ」と来店を呼び掛ける。

 金沢21世紀美術館内に位置するカフェレストラン「フュージョン21」(広坂1)は「さつまいも」や「加賀太きゅうり」などのラタトゥイユを使ったパスタや、「加賀れんこん」(小坂レンコン)のガレットをメニューに載せ、和食店「東山みずほ」(東山1)は郷土料理をアレンジした「金時草のべろべろ」を用意する。天ぷらやハス蒸し、ブリ大根といった定番メニューを並べる店も。

 市農業総務課の寺前亜希さんは「加賀野菜は生産者の努力あってのたまもの。金沢でしか食べられないので、ぜひこの機会にご賞味いただきたい」と話す。

 食べた料理の感想を書いて同課に送ると、「旬の加賀野菜セット」などが当たる抽選企画も行う。詳細は市農産物ブランド協会のサイトで確認できる。フェアは11月30日まで。

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