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金沢・近江町市場に穀物専門店-地元の有機農家が経営

金沢市の近江町市場にある穀物専門店「たなつや」

金沢市の近江町市場にある穀物専門店「たなつや」

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 金沢・近江町市場(金沢市青草町)に2月にオープンした穀物専門店「たなつや」(TEL 076-255-1211)が市民や観光客らの人気を集めている。

大豆コーヒー(630円)、パンにぬる米飴ジャム(440円)

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 経営するのは、米、大豆、小麦、大麦などを有機栽培する金沢大地(八田町)。同社広報担当の武田裕司さんによれば、金沢大地が生産する有機小麦の国内シェアは60%、有機大豆では10%といずれも日本一。しかしこれまで首都圏の自然食品店での取り扱いがほとんどで、地元での認知度は低かったことから、藩政期から「金沢市民の台所」として市民に親しまれている近江町市場への出店を決めたという。生産農家が経営する穀物専門店は全国的にも珍しい。

 店内には自社農場で育てた米、麦、大豆をはじめ、国産の雑穀、自社で作る豆腐や米飴などの加工品、全国の老舗醸造蔵と提携して作る有機しょうゆなど約100点の商品をそろえる。中でも、すぐに食卓に並べられる大豆コーヒーや米あめジャム、2階の工房でパティシエが手作りする穀物スイーツが人気だという。穀物の粒の美しさを引き立て、素材の良さをアピールするため、商品パッケージのデザインも自社で手掛けている。「肉や魚を買う感覚で、その日に使う分の穀物を買い求めてもらいたい」と、大豆や雑穀は量り売りがメーン。小麦を店頭でひくサービスもある。

 原料農家であることが最大の強み。「さまざまな穀物を焙煎(ばいせん)したコーヒーの提案や、豆乳を使ったソフトクリームなど、やりたいことはたくさんある」と武田さんは意欲を見せる。

 オープンから3カ月。「こんな店を待っていた」という声もあれば、穀物をどう使っていいか分からないとの意見も寄せられる。武田さんは「店頭で伝えきれない商品のストーリーや穀物の使い方をホームページで発信するとともに、スイーツの品ぞろえを充実させて、穀物を取り入れた食生活の楽しさを知ってもらうきっかけにしたい」と話す。

 営業時間は9時~18時。

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