香林坊大和(金沢市香林坊1、TEL 076-220-1111)は9月までに地下食品売り場を全面改装し、「金沢ふーどパラダイス」(仮称)としてリニューアルオープンする。6月9日には、一部売り場が先行開業する。
同店は、これまであまり百貨店に足を向けなかった子育て世代や若年層を新たに取り込もうと、2012年までに約10億円をかけて全館をリニューアルする計画を立てている。改装第1弾となる地下1階については、かつて周辺にあったスーパーや個人商店が次々に閉店し、年配の近隣住民が日々の買い物に不便を感じていることと、生鮮食料品売り場を充実した「めいてつ・エムザ」(武蔵町)の客足が伸びていることから、高級品に加えて日常の食卓に上る比較的安価な商品を増やし、毎日立ち寄れる食品売り場を目指す。
鮮魚、精肉、青果を置く生鮮食料品売り場は従来の約330平方メートルから約500平方メートルへと約1.5倍に拡張し、品ぞろえの幅を広げる。厨房には北陸の百貨店では初となる低温スチームを設置し、店内で調理した温野菜総菜を提供する。
6月9日に先行オープンする和洋菓子コーナーでは、日本海側初出店となる「モロゾフ」の高級ブランド「モロゾフグラン」、「ブールミッシュ」のプレミアムブランド「ガトー・ド・ボワイヤージュ」が営業を開始。来店客から要望の多かった焼き菓子の「ヨックモック」も出店する。既存の「森八」は実演コーナーを設け、生菓子を作る様子を来店客に披露する。
各店では自宅用の需要に応えるため、少量販売や量り売りを始める。全国や地元の有名店のスイーツを週替わりで紹介する「ウイークリースイーツ」コーナーも新設する。このほか、中元、歳暮時期に限らず、贈答用の商品を選ぶことができる「食品ギフトコーナー」を常設し、買い物客の需要に応える。
営業時間は10時~19時(8階レストラン街は21時まで)。