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ガラス造形作家の所志帆さん、金沢のギャラリーで個展「side」

所志帆さんの作品『swing ±』

所志帆さんの作品『swing ±』

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 金沢の「ギャラリー点」(金沢市入江、TEL 076-292-2140)で現在、ガラス造形作家・所志帆さんの個展「side」が開催されている。

「ギャラリー点」で開催されている所志帆さん個展「side」の会場風景

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 国立高岡短期大学(現富山大学芸術学部)の金属工芸専攻を卒業した所さんは、金沢卯辰山工芸工房のガラス工房研修者として学び、現在は地元岐阜を拠点に作家活動を行う。

 同展では、所さんが長年取り組んでいる板ガラスに細かいドットの装飾を施した作品約70点が並ぶ。使用するのは見慣れた窓の板ガラス。制作過程で一枚一枚規則的に模様を施し、それを何層にも重ねて溶着する。炉の中で小さなドットにわずかに閉じ込められた空気が丸く姿を残し、最終的に一つの塊として磨き上げられる作品は、無色透明だった素材を重ねることでガラスの成分に含まれる鉄イオンにより青緑色に変化する。

 所さんと約10年間にわたり親交を持つ同ギャラリーオーナーの金田みやびさんは「無条件にガラス素材の美しさを追求した作品。時を経てストレートな表現から柔らかい表現になった印象を受ける」と、作品について話す。

 施された模様の重なりや内部にたまる光や屈折するために起こる視覚変化で、見る角度により表情を変える所さんの作品。海のような空のような印象を醸し出すと共に作品をのぞき込むことで、見える向こう側の景色までも包み込むような新しい発見も。

 金田さんは「作品とは作家そのもの。所さんにより素直に仕上げられた形と場との調和、ガラスの持つ無機質な質感からは想像できないほどの温かみを感じてほしい」と話す。

 開場時間は12時~19時(最終日は17時まで)。木曜定休。6月12日まで。

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