プランニングやデザイン企画、観光活性化事業などを手がける「ante(アンテ)」(加賀市小菅波町、TEL 0761-72-4558)はこのほど、伝統の加賀棒茶を使ったご当地サイダー「加賀棒茶サイダー」を開発した。
お茶と炭酸水という従来にはない意外な組み合わせで、加賀の新たな魅力を発信する新商品に関係者らの期待も高まる。「この商品をきっかけに、加賀棒茶の全国的な知名度アップと地域活性化につながれば」
加賀棒茶サイダーは、香ばしさとほのかな甘み、深い味わいが特徴の加賀棒茶のエキスを抽出し、炭酸水に加えた。棒茶の風味を生かすため、一般的なサイダーよりも甘みを約40%抑え、「大人の味」に仕上げた。価格は1本200円(340ミリリットル)。
加賀棒茶サイダーは昨年夏に開発をスタート。当初、開発にそれほど時間はかからないと考えていたが、煮出すなどの一般的な抽出方法では、棒茶のエキスを炭酸水に加えたときに香りが損なわれてしまうため、試行錯誤を繰り返しながら独自の抽出方法を編み出し、完成にこぎ着けた。
同社では、地域活性化を目的にご当地サイダーの開発に取り組んでおり、これまでに金沢市湯涌温泉の金沢湯涌サイダー「柚子小町」や奥能登地サイダー「しおサイダー」を販売した実績がある。同社の中巳出理社長は「長年、加賀や金沢の人たちに愛されてきた加賀棒茶のおいしさを伝えるとともに、サイダーを入り口として、若者がお茶に慣れ親しむ契機にもなってほしい」と話す。
JR金沢駅構内西口の加賀市アンテナショップで5月1日、お披露目会を予定し、試飲も行う。今後は、アンテナショップのほかJR金沢駅、加賀市内の観光施設や温泉旅館などでも販売する。