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夢二が手がけた「宵待草」楽譜表紙絵、金沢湯涌夢二館が複製画発売

発売された複製画

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 金沢湯涌夢二館(金沢市湯涌町、TEL 076-235-1112)が2月23日までに、美人画で一世を風靡(ふうび)した画家で詩人の竹久夢二が手がけた楽譜「宵待草(よいまちぐさ)」の表紙絵の複製を製作し、発売した。

発売された複製画

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 「宵待草」は夢二作詞、多忠亮作曲で、楽譜は1937(昭和12)年に発売された。恋しい男に待ちぼうけを食らわされた女性の切ない心情を歌っており、表紙絵には、木にもたれかかり、小首をかしげて目をつむるかよわげな和服の女性がリトグラフで描かれている。

 複製は「金沢湯涌創作の森」(北袋町)のスクリーン工房スタッフ、笠嶋暢子さんがシルクスクリーンで完成させた。6色刷で、黄色と黄緑色を重ねた襟元やオレンジの帯、赤い口紅などを表現している。中でも、襟元は原本のざらざらとした質感を忠実に再現するため、原稿を8回作り直してようやく満足いくものに仕上げたという。

 大きさは原本と同じ縦30センチ、横27センチ。20部限定で、価格は4,300円。額付きは6,500円。同館のホームページでも販売する。

 同館が複製を作るのは、楽譜「子守唄(うた) 金乃鳥」の表紙絵に続き2回目。開催中の特別展「セノオ楽譜 夢二が描いた名曲の数々」の来場者に人気投票を行ったところ、最も人気が高かったことから複製の対象として選んだ。

 笠嶋さんは「原本の襟元や帯、葉っぱは、黄色をのせた上に黄緑やオレンジを重ねているので、再現するのは大変だった。そうした部分に注目して見ていただければ」とし、太田昌子館長は「製作の相談を受けている中で、数少ない色を使って出したい色を表現した夢二の工夫が見えた。今後も複製画製作を続け、シリーズ化したい」と構想を語った。

 同館では現在、企画展「セノオ楽譜 夢二が描いた名曲の数々」を開催している。開館時間は9時~17時30分。観覧料は、一般・大学生=300円、65歳以上=200円、高校生以下無料。4月3日まで。

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