九谷焼卸の中田龍山堂(能美市、TEL0761-57-2404)は2月7日までに、九谷焼のキリンやカンガルー、パンダなど10種類の動物の置物「くたに動物園シリーズ」を発売した。
同店では毎年、干支(えと)の置物の売れ行きが良いことから、素地職人、上絵職人とともに、さまざまな動物を一度に売り出せる「動物園シリーズ」を企画した。
シリーズの動物はキリン、カンガルー、パンダ、クマ、ライオン、トラ、シマウマ、ペンギン、イワトビペンギン、アザラシの10種類。干支の置物として製作したウサギを加えると、11種類になる。高さは2.8~11.5センチと小ぶり。全て職人の手製で、カンガルーのおなかの袋からは赤ちゃんの顔をのぞかせ、ペンギンは片足を上げたユーモラスな姿にするなど、愛らしさを強調した。
小さいながら、九谷焼の茶わんや皿と同様、素焼きと本焼きの後、上絵の具で着色してさらに数回、窯で焼く手間をかける。色は九谷五彩のほか、ピンクも使いカラフルに仕上げた。
中田利之店長(41)は「意外なことに、私と同じくらいの年代の男性がよく買ってくれる。一番人気があるのは青色のキリン」と話し、好調な出足に顔をほころばせている。
価格は3,150円~3,990円。「来福窯」の名で売り出しており、同店の通販サイトで販売する。