金沢の長町武家屋敷「おいしいいっぷく鏑木」(金沢市長町)で1月29日、能登の食材を使った料理を楽しむイベント「まいげん能登鍋in金沢」が開催され、55人が参加した。
主催は「能登・七尾『鍋』のまちプロジェクト」。ご当地鍋として「能登鍋」の開発と普及拡大を目指し、七尾市内の18店舗と銀座(東京都)かいわいの5店舗で、食のイベント「まいげん能登鍋」を展開している。
同イベントは金沢で一夜限りの出張営業として開催。「金沢らしい風情のある長町武家屋敷で、能登の食材を尽くした料理を九谷焼の器で味わってほしい」と、能登出身のフードアナリストの雅珠香(あすか)さんがプロデュースした。「能登は日本海に突き出した半島だからこそ、その風土に育くまれた食材はポテンシャルが高い」と雅珠香さん。
メーンとして当日、提供された能登鍋は2種類。白みそベースのだしに能登かきを絡ませた「能登牡蠣白みそ鍋」、能登の伝統調味料「いしり」を使っただしに3種のつくねを合わせた「能登つくね鍋姫鱚(キス)いしり仕立て」。そのほか、なまこ酢、かぶらずし、昆布巻き、能登大納言塩ぜんざいなど、能登ならではの食材を使った料理がコース仕立てで提供され、参加者は「一手間かけたつみれが絶品」「いしりを家の食卓でも活用したい」などと話しながら、地酒を合わせて舌鼓を打った。
ご当地グルメが人気を集める最近、全国的に注目を集めている「能登丼」に続けと、力を入れる同プロジェクト。担当の森山明能さんは「今後も新たなイベントを企画し、能登鍋を通じた食文化の復興と観光交流の活性化に取り組みたい」と話す。