1928(昭和3)年築の登録有形文化財を改装したタイスタイルの炭火焼き料理店「EDiPS(エディプス)」(金沢市尾張町、TEL 076-263-3269)が昨年12月23日にプレオープンし、1月5日からランチもスタートし本格的な営業を始めた。
同店の建物はもともと地元の企業が倉庫として使用していたもので、昭和初期のレトロなたたずまいが特徴。店内に置かれたテーブルはすべてオーダーメードで、椅子はアンティークを選んだ。2階建ての建物にかつての吹き抜けも復活させ、開放感ある空間作りも売りに。店舗面積は約330平方メートル、客席数は52席。
メニュー開発にあたり「スタッフ5人で本場タイの屋台料理を食べつくした」と店長の朝岡勇樹さん。本場の味をベースにしながらも、独創的なアイデアを盛り込んだメニューが中心。朝岡さんは「『他には無いもの』と言いながら、意外と普通にある場合も。うちは『本当に他には無いもの』にこだわった」と話す。
ディナーで提供する看板のグリル料理は、厨房の炭火で丁寧に焼き上げる。あえてグリル料理をメーンとしたのは「ソースを楽しんでもらうため」と朝岡さん。こだわりの6種類を用意する。辛味の利いた「チリソース」、黒酢を使った「スイートチリソース」、イタリアのジェノベーゼをイメージしパクチーで仕上げた「タイジャネーゼ」、魚醤(ぎょしょう)にリンゴ酢をブレンドした「ナムプラプリック」、タマネギとゴマ油を使った「香醤(しゃんじゃん)」、生ポン酢に自家製の花山椒油をブレンドした「花山椒ポン酢」。
グリルに使う食材は、ソースに合う旬のものを基本にする。旬の野菜のほか、和牛ヒレ(80グラム=1,200円)、国内産牛タン(80グラム=1,000円)、石川県産真ダラ(1,200円)、三陸産岩ガキ(2ピース=800円)、アワビ(1ピース=1,500円)など。前菜、サラダ、スープ、一品料理、グリル、カレーとデザートが付くコース料理も用意する。
こだわりはドリンクにも及び、研究を重ね香料を絶妙に配合した「スパイスドリンク」でコーラ、ジンジャエール、トニックウオーターまでも自家製に。これらを使ったカクテルも提供する。
客単価は、ランチ=1,500円、ディナー=4,000円程度。朝岡さんは「今後もおいしいものができれば、すぐにメニューに加えたい」と意欲をみせる。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時、カフェタイム=15時~17時、ディナー=17時~23時。月曜定休。