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金沢21世紀美術館に建築空間生かした現代アート-桑山忠明さん作品展

作品を解説する桑山忠明さん

作品を解説する桑山忠明さん

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 金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で現在、特別展「桑山忠明展/Untitled: Tadaaki Kuwayama」が開催されている。

桑山忠明「光庭のためのプラン(ゴールド、シルバー)」2011年

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 同展では、1961(昭和36)年の初個展から約50年間、既存の芸術概念に挑み「ピュア・アート(純粋な芸術)」を探求し続ける現代美術家の桑山さんが、特徴ある同館の建築空間を最大限に生かした新作「金沢21世紀美術館のためのプロジェクト」を発表する。

 桑山さんは東京芸術大学で日本画を学んだ後、1958(昭和33)年に渡米。日本画の素材を用いながらも画面から意味や感情を極限まで排除した絵画で独自の表現を確立した。1970年代にはニュートラルな色と無機質な素材の選択により物質性を帯びた作品を、1990年代になると複数の人工的なパネルが連続する空間表現へと展開していく。

 作家活動50年を迎えた桑山さんが同展で手がけたのは、各展示室に合わせて考案したインスタレーション作品4点。「作品が作り出す『空間』こそが作品」と話す桑山さんが各展示室で創り出す世界は、見方によってその表情を変え、来場者はそれを体感できる内容となっている。

 桑山さんの新作個展は来年にかけて他の美術館でも予定されており、同展がその第1弾となる。関連プログラムとして、茨城県近代美術館長による講演会(3月12日)、学芸員によるギャラリートーク(2月11日、3月4日)も開く。

 開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休場(3月21日は開場)。入場料(同時開催のホンマタカシ展との共通券)は、一般=1,000円・大学生=800円・小中高校生=400円・65歳以上=800円。3月21日まで。

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