金沢の「ギャラリー点」(金沢市入江、TEL 076-292-2140)で現在、コレクション展「61in3」が開催されている。
「一辺が10センチの立方体に収まる作品」をテーマに、金沢にゆかりのある多様なジャンルの作家18人が参加する同展は、同ギャラリーオーナーの金田みやびさんが2007年から始めた企画。「61in3」は10センチ立法をインチ表示にすると61立方インチになることからネーミング、同ギャラリーで用意した10センチ立法の木箱に納まる作品の制作を作家に依頼した。
会場には、彫刻・漆芸・金工・ガラス・陶芸など、さまざまなジャンルの「手のひらサイズのアート」が並ぶ。「小さな作品に近づいて、触れ合うような距離感で見てほしい」と金田さん。展示しているのは、自身のオリジナルキャラクターをモチーフに陶を素材とした彫刻に取り組み、物語を紡ぐような表現力が特徴の彫刻家・伊藤幸久さんの作品「元カリスマ、急遽バイトの面接」、金沢美術工芸大学准教授で陶造形家・山本健史さんの作品「火の石」、金沢卯辰山工芸工房ガラス工房の専門員でガラス造形家・塚田美登里さんの作品「spread green」など。
地元若手作家の作品発表の場の創出に情熱を注ぎ、作家との交流を深める金田さんは「10センチ立法という制限の中で、各作家の個性あふれる作品が集まった。彼らが小さな空間の中に表現した、大きな個性を楽しんでほしい」と来場を呼びかける。
開場時間は12時~19時。入場無料。12月19日まで。