金沢のギャラリーで「作品に言葉添える」企画展-新しい鑑賞の楽しさ提案

小西潤さんがプラスチックのバケツを材料に制作したアクセサリー

小西潤さんがプラスチックのバケツを材料に制作したアクセサリー

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 金沢の「ギャラリー点」(金沢市入江、TEL 076-292-2140)で現在、企画展「エンドレスについて考える words and works」が開催されている。

村住知也さんの作品

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 同ギャラリーのオーナー金田みやびさんが「作品(work)に作者の目線を記した言葉(word)を添えて同時に見せることにより、鑑賞者と作者の間を行きつ戻りつするコミュニケーションはエンドレスの発見」との思いで企画した同展では、新しい鑑賞の楽しさを提案する。

 展示するのは、井上大輔さん、小西潤さん、清水香さん、所志帆さん、土田俊介さん、長谷川清さん、村住知也さんの7人が制作したガラス工芸、彫刻、コンテンポラリーアートなどの作品24点。

 群馬県出身の小西さんは、2007年にミュンヘン国立造形美術大学を修了後、コンテンポラリージュエリーの中心地ドイツで9年間活躍。今回出展したのは、バケツやパソコンなどのプラスチック素材を使ったアクセサリー。プラスチックのバケツを彫刻刀で削り取って仕上げた作品は、ジュエリーとして「プラスチック=安っぽい」という概念を芸術の素材として塗り替える。

 北海道出身で金沢美術工芸大学を卒業した村住さんは、子どものころからあこがれていた宇宙を身の回りの廃品から制作した。釣りの浮き、魚型の玩具、駐車場に落ちていたサンダル、サケをくわえたクマの木彫りの置物、スプレー缶のキャップなどを使い、SF作品に登場する宇宙船を制作した。「自分にとってエンドレスの象徴は『宇宙への興味』だった。普段作品を説明することは苦手だが、言葉にすることで考えていたことを振り返ることができた。この企画を通して、表現者としてギャラリーとともに成長できた」と話す。

 金田さんは「作家の思いを言葉から読み取ることで、作品がより深く見えてくる。新たな発見により、鑑賞者も作家・作品とのコミュニケーションを楽しんでほしい」と来場を呼びかける。

 開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。木曜休廊。4月18日まで。

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