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金沢で「京都ブランドフォーラム」-陶芸家らが「都市ブランド」テーマに対談

自身の作品や金沢と京都の違いについて語る大樋さん(左)らパネリスト

自身の作品や金沢と京都の違いについて語る大樋さん(左)らパネリスト

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 「京都ブランドフォーラムin金沢 新たな都市ブランドの創造」が10月27日、石川県立音楽堂(金沢市昭和町)で開かれ、同市と京都の陶芸家、日本画家の3氏が県内の伝統工芸作家や職人、観光業者、企業の経営者ら聴衆約190人を前に、都市のブランド力を高める方策について意見を交わした。

約190人の聴衆を集めて行われたフォーラム

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 登壇したのは、金沢大学客員教授で企業やホテルのインテリアも手がける金沢市在住の陶芸家大樋年雄さん、京都造形芸術大学教授の肩書きも持つ京都・清水焼の陶芸家清水六兵衞さん、神戸生まれ、京都在住で、金閣寺本堂の杉戸絵などを制作した日本画家、森田りえ子さん。コーディネーターはFM石川パーソナリティの秋本和美さんが務めた。

 対談では、大樋さんが「金沢のもてなし」の一例として、市主催の「クラフト・ツーリズム」を紹介。旅行者らが普段入ることができない作家の工房を訪ね歩く企画で、自身も初めて他の作家の職場を訪れたという。

これに対し森田さんは、京都ではジャンルの違う人同士の交流が少ないと指摘。清水さんも「昔は宮様が文化サロンを作っていて、わたしの初代も円山応挙や上田秋成と交流があった。そういうものが希薄になっているのでは」とコミュニケーション不足の解消を課題として挙げた。

 大樋さんはさらに、「どのジャンルでも力のある個人が頑張っていることが都市のブランドになる」と話し、自身も金沢21世紀美術館の現代アートの中で、茶会を開催する企画を持っていることを明らかにした。

 京都府と京都市、京都商工会議所で作る「京都ブランド推進連絡協議会」が主催する同フォーラム。4年前から毎年、東京とその他の都市で開催しており、金沢では初めて。毎回、開催都市と京都との共通点をテーマにパネリストを選んでおり、今回は金沢が伝統工芸の盛んな街であるとして、陶芸家と日本画家の3氏にスポットを当てた。

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