石引にアートカフェ-金沢美大生が地元商店街の空き店舗に開業

カフェ「artoko」の店内。美大生が店員も務める。

カフェ「artoko」の店内。美大生が店員も務める。

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 金沢美術工芸大学と石引商店街の共同プロジェクト「ARTISTONE」の拠点となるアートカフェ「artoko(アルトコ)」(金沢市石引2)が9月30日、同商店街の空き店舗にオープンした。

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 同プロジェクトは金沢市の「まちなかアートマネジメント事業」の一環で、学生有志が中心となり、アートの力で石引商店街を盛り上げるのが狙い。プロジェクト名は美大生を表す「artist」と石引の「石」を表す「stone」を組み合わせた造語で、美大と地元商店街がタッグを組んで情報発信を行っている。同店近くの空き店舗にすでにギャラリーをオープンしたほか、Tシャツを用いたイベントも開催している。

 同店は3階建てのビルの1階を種、2階を幹、3階を葉に見立て、樹木の成長と同プロジェクトの成長を重ね合わせた空間をイメージ。学生がそれぞれの専門分野で空間デザインや視覚デザイン、プロダクトデザインを担当し、ペンキ塗りなどの内装からメニューや看板、食器の制作まで手作りで準備を進めてきた。2008年3月までの期間限定の営業を予定している。

 1階のギャラリースペースでは学生が空間演出を担当し、月替わりで商店街や同大にちなんだ企画展を行う。2階のカフェスペースでは、同商店街の店舗から仕入れた和菓子やお茶、地酒などを提供。店内には地元住民らが参加したワークショップで制作された器がディスプレーされ、お茶やコーヒー、抹茶を注文する際には好みの器を選べる。壁には木の幹と枝の絵が描かれており、葉の形の紙にメッセージなどを書くと、作品の一部として飾られるという趣向も。3階はキッチンとして利用しており、今後は地域住民らとの交流スペースとして活用していく予定。

 同プロジェクトのメンバーで同大環境デザイン専攻4年の西康仁さんは「商店街がすぐ近くにありながら訪れる機会が少なかったが、このプロジェクトでの活動を通してお互いに知り合えるようになった。美大との交流を商店街の方が求めていたことを知って励みになった。このカフェから石引商店街を盛り上げて、もっと商店街と美大生のことを知ってもらう空間にしたい」と抱負を語る。営業時間は18時~22時。日曜定休。

ARTISTONE金沢美術工芸大学

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