出世や縁結びなどにご利益があると伝えられる金沢市内の地蔵尊や神社などを巡る無料観光案内ツアー「まちなかパワースポットめぐり」が9月11日、スタートする。
ツアーで訪れるのは、藩政期、足軽の三男に生まれ上級武士にまで大出世を果たした藩士が毎日開運出世を願っていたとされる「新天地の出世地蔵尊」(片町2)、落ち葉を財布の中に入れておくと金がたまると言い伝えられてきた日本銀行金沢支店(香林坊2)のタブノキ、触るとイボがとれると信じられてきたいぼとり石(兼六町)、近隣の飲食店経営者らが商売繁盛祈願に足繁く通う小橋菅原神社(片町2)など10カ所。金沢市民の間でも知る人ぞ知る隠れた「名所」を集めた。
縁結びと縁切りの神様が同居する貴船神社(香林坊2)には、縁結び祈願は高岡町方面から、嫌な相手との縁切りや浮気封じは香林坊方面から参拝しなくてはならないという「決まり」も。
ツアーは金沢市が主催する。兼六園や長町武家屋敷跡といった有名観光地だけでは満足できないリピーターの旅行者や、わが町をもっと知りたいという市民の要望に応える新企画として打ち出した。同市は現在、「遊び心で参加してほしい」と希望者を募っている。
所要時間は1時間30分で、金沢観光ボランティアガイド「まいどさん」が徒歩で案内する。実施は毎月第2・第5土曜の14時30分~。
ツアーのコースを組んだ「まいどさん」の桜井保明さん(65)は「子どものころ、いぼとり石に手のイボをすりつけたところ、本当に数日でとれた。そのほかの場所の効果はわからないが、パワースポット巡りは全国的にブームなので遊び心で楽しんでほしい」と、観光客や市民の参加を呼びかけている。