プレスリリース

【能登の高校生が世界へ】震災復興から生まれたアプリが米国MIT研究チームへ~探究学習から始まった地域発の挑戦~

リリース発行企業:株式会社IRODORI

情報提供:

株式会社IRODORI(代表取締役:谷津孝啓)は一般社団法人 北陸SDGs総合研究所(代表理事:武田幸男)、石川県倫理法人会(会長:中野晴行)と連携し、石川県立羽咋高等学校(校長:中川 久仁彦)の生徒による震災復興を通じた国際的な挑戦を支援しています。

石川県立羽咋高等学校の生徒2名が、2025年7月16日から18日にアメリカ・マサチューセッツ州で開催予定の国際教育イベント「MIT AI & Education Summit」に参加し、会期中に、MIT App Inventorの研究チームに対し、自ら開発したアプリについて英語でのプレゼンテーションを行う予定です。


MIT AI & Education Summit は、マサチューセッツ工科大学(MIT)の MIT RAISE Initiative(Responsible AI for Social Empowerment and Education)が主催する国際サミットです。AIと教育をテーマとした最前線の事例やプロジェクトが発表され、世界各国の若者・教育関係者・研究者が一堂に会します。

この取り組みは、一般社団法人北陸SDGs総合研究所と連携し、株式会社IRODORIが提供する探究学習プログラム「ワガママLab」を通じて実現。石川県倫理法人会の支援金のもと生徒たちは震災を経て見えてきた地域課題の解決を目指し開発したアプリを世界の舞台で発表します。



震災で変わった「学び」の形、地域の“ワガママ”が学びを動かす
令和6年能登半島地震により、羽咋市を含む地域では教育・社会活動に大きな影響が生じました。特に高校生たちは、地域との接点や実体験を通じた学びをどう継続・再構築していくかの課題に直面しています。
そうしたなか、教育を通じた復興支援として立ち上がったのが、株式会社IRODORIと一般社団法人 北陸SDGs総合研究所による連携プロジェクト。探究的な学びを通じた地域参画の機会を創出することを目的に、羽咋高校に導入されたのが探究学習プログラム「ワガママLab」です。
たったひとりの“ワガママ”から始まる地域課題解決
ワガママLabは、「たったひとりのワガママが、社会を動かす」をコンセプトに、地域で暮らす身近な人の困りごと=”ワガママ”(内発的な動機)を起点に、アプリ開発を通して地域課題を解決する探究プログラムです。使用するソフトウェア「MIT App Inventor」は、マサチューセッツ工科大学(MIT)が提供しており、直感的なプログラミング環境で誰でもスマートフォンアプリを作成できます。

羽咋高等学校では、2025年1月から2月にかけて1・2学年を対象に探究プログラム「ワガママLab」を実施。

実際に羽咋高等学校でのプログラムでは、震災後の生活課題を反映した複数のアプリが開発されました。例えば「羽咋市を訪れた子ども連れの観光客が地震発生時に落ち着いて避難できるようにするアプリ」など、震災の影響を自らの地域における具体的な課題として捉え、それを起点に発想されたアプリが見られました。

こうした実践は、被災地における探究的学びの有効性を示すとともに、生徒が「地域の課題を自分ごととして捉える」視点を獲得しています。テクノロジーを活かして具体的な解決策を形にしようとするプロセスの中で、地域とのつながりが自然と育まれることで、将来的に地域に戻り、地域と関わり続ける若者を育てる土壌となることが期待されます。





「ワガママLab」プログラム内容
本プログラムは内発的な動機を引き出し、身近な課題を自らが解決をする実践型探究プログラムである。プログラムを通し特に10代の地域での成功体験を作ることによって自己効力感の向上、学校を超えて地域・行政・地域の大人たちとの繋がりを得ることができます。

今回実施したプログラム内容について以下に記載します。
1. 講座
1学年と2学年を対象に、探究プログラム「ワガママLab」の1日の講座を実施。“たったひとり”のために考えたアプリが、社会にインパクトを与える可能性を認知する講義と、実際に身近な人の困りごとを解決するアプリの開発体験を行いました。
自身の活動が及ぼす社会への波及効果をわかりやすく示すとともに、アプリを自らがつくることができる小さな成功体験を積むことを狙いとしています。
2.校内選考
震災復興につながるアプリを開発し、マサチューセッツ工科大学で発表したい生徒を公募。だれのどんな課題を解決するアプリをつくるのか、企画設計を行い5分間のプレゼンテーション動画とアンケートをもとに選考を行い発表者2名を選出。
3.最終選考者への伴走支援
約2ヶ月間で、ワガママLabのメソッドを活用した企画のブラッシュアップとアプリ開発を行います。その間、ヒアリングやユーザーテストなどを実施。専門家による英語のプレゼンテーション指導や、MIT講師からの事前フィードバックを行いMITでの発表の準備を行います。

MIT研究チームへ発表を行う選出されたテーマについて
1. “スマホひとつで外出したい”祖母の願いから生まれた、医療情報共有アプリ
医療系の進路を検討している2年生・女性による、祖母の“スマホひとつで出かけたい”を叶える医療情報共有アプリです。

「もし祖母が外出先で倒れたら、医療情報をどう伝えればいいのか」
そんな不安から、スマートフォンに医療情報をまとめ、緊急時に即座に共有できる仕組みを提案しています。

災害時に、身分証明書を持っておらず身元不明の被災者への処置が遅れる課題が指摘されています。
多くの人が常に持ち歩いているスマートフォンのなかで医療情報を共有することで、日常でも災害時でも命を守るツールとして活用されることを、企業や行政とも連携しながら実現することを目指しています。

2. お母さんの”旅行計画を家族みんなで立てたい”を叶えるアプリ
3年生・男性による、お母さんの”旅行計画をみんなで立てたい”を叶えるアプリです。
家族旅行の計画をいつも母が1人で立てていることに気づいたことをきっかけに、家族全員がコミュニケーションをとり計画から関わることで、家族の絆を深める仕組みを提案しています。

震災により家族が突然いなくなることもあるという原体験、そして自身のお母さんが家族旅行の機会を非常に大切にしていることから、家族の時間を最大限に充実させ、コミュニケーションをより大切にしたいという想いで取り組んでいます。

家族間のコミュニケーションは、健康寿命にもつながると言われています。旅行の計画を通じて、家族のつながりを再構築することを目指しています。






今後のスケジュール
- 2025年6月~7月:アプリ開発、実証実験、プレゼンテーション練習
- 2025年7月2日 石川県倫理法人会様・支援金贈呈セレモニー 
- 2025年7月14日~7月16日:渡米
- 2025年8月:羽咋市内での報告会


メディアの皆様へ
下記のセレモニーをはじめ、随時取材を受け付けております。お気軽にご連絡ください。

石川県倫理法人会様・支援金贈呈セレモニー
日時:2025年7月2日(水)13:30~14:30
場所:石川県立羽咋高校(石川県羽咋市柳橋町1)

内容は本プロジェクトの背景と紹介、関係者挨拶、生徒によるアプリ紹介、支援金の贈呈、質疑応答などを実施予定です。

以下の内容もぜひ、お問い合わせください。
- 取材対応
- インタビュー(対面/オンライン)
- 撮影協力
- 資料提供(アプリ企画・アプリケーション情報)
- 地域での実証実験を調整中。現地での取材・撮影対応も要相談


■株式会社IRODORIとは


株式会社IRODORIは「誰もが持っている自分にしかない色を活かした多様な挑戦ができるまちをつくる」をビジョンに据え、全国の自治体や企業とともに新しい価値をつくる事業の創造や、社会課題の解決につなげる仕組みの開発を行なっています。市民が楽しんで政策策定に関わり対話する場づくりツール「ローカルダイアログ」を活用した行政支援では、全国の市町村の総合計画策定など各種政策の策定に市民が関わる新しい仕組みとして提供を行なっています。その他、地域で暮らす市民が自らスマートフォンアプリを開発して地域課題を解決する仕組み「ワガママLab」、地域をフィールドに社会課題の解決に挑戦するエンジニアを育てる「デジタル人材育成支援」、地域おこし協力隊の募集前の段階から地域住民と共同で活動を構築する「地域リビングラボ」「地域おこし協力隊着任前インターンシップ」「地域おこし協力隊着任後研修」など、数々の地方創生プロジェクトを展開しています。




▼取材・お問い合わせはこちら
株式会社IRODORI
担当:永井 彩華
TEL:03-6823-0836
メールアドレス:kikaku@irodori-group.jp
ホームページ:https://irodori-group.jp/
ワガママLab Instagram:https://www.instagram.com/wagamamalab/

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