AI技術で混雑を可視化し、「人と空間を、テクノロジーで優しくつなぐ。」をミッションに、施設・エリアを支えるプラットフォームを活用したサービスを提供する株式会社バカン(本社:東京都中央区、代表取締役:河野剛進、以下「バカン」)と輪島市と共同で、2025年10月19日に輪島市大屋公民館(石川県輪島市小伊勢町丸垣内22-1)にて、避難所の入所受付をデジタル化する「避難者マネジメントシステム」を用いた実証訓練を実施しましたのでお知らせします。
■目的と背景
令和6年能登半島地震の経験を踏まえ、災害時の避難所運営の効率化と避難者の負担軽減が急務となっています。特に、避難所での受付業務は、発災直後の混乱した状況下で迅速かつ正確な対応が求められる重要な業務です。
バカンはこれまでも、リアルタイム混雑情報、避難所マップの提供等を行い、実際に200以上の自治体で避難所の混雑可視化をおこなってきました。今回は、輪島市の総合防災訓練において、デジタル技術を活用した避難所入所受付の仕組みを市民の皆様に体験いただき、その利便性を実感いただくとともに、今後の災害対応力強化に向けた貴重なご意見を収集することを目的として実施しました。
■避難訓練の概要
実施日:2025年10月19日(日)
実施場所:輪島市大屋公民館(輪島市小伊勢町丸垣内22-1)
対象者:輪島市民
想定:能登半島北方沖を震源とするマグニチュード7.6(震度7)の地震が発生し、石川県能登に大津波警報の発表を想定
実施内容:デジタル技術を活用した避難所受付のメリットについて体験し、理解を深めるとともに、避難者マネジメントシステムへの住民・職員からのフィードバックを得ることを目的に実施

1.QR読取でWebフォームに入力:避難者が避難所入所時にカメラでQRを読み取り、WEBフォームから情報入力を行う
2.カードリーダーでの読取:避難者がマイナンバーカード/運転免許証をカードリーダーにかざす
3.LINEでのQR読取:バカンのLINE公式アカウント「VACAN防災」を用いて情報入力を行う
【検証結果】
実証には輪島市の住民79名が参加し、事後アンケートでは、各デジタル経路の操作感に関して肯定的な評価が多数を占め、なかでもマイナンバーカードが100%、Webフォームが77%がスムーズに利用できたとの評価を記録し、デジタルを用いた入所経路の優位性が確認できました。

【新機能】LINEからの避難所入所手続きイメージ
■避難者マネジメントシステムについて
今回用いた避難者マネジメントシステムは、複数のサービスを統合し共通のプラットフォーム上で提供しております。避難所の所在や混雑状況の把握を可能とするWEBサービス「VACAN Maps」及び管理者向け機能「VACAN Console」では、避難所で集計された名簿の人数情報をもとに、避難所のリアルタイム混雑状況を自動的に可視化する機能も有しております。本機能により、避難所の入所者数と混雑状況がリアルタイムで管理画面とマップに反映され、職員や災害対策本部は追加作業なく状況を把握でき、住民も適切な避難先の選択が可能です。
■今後の展望
バカンは、避難所の混雑状況の配信に加えて、今回実証したマイナンバーカード等を活用した入退所管理機能及び避難者名簿の作成を起点として、物資必要量の予測・管理や、避難者データの外部システム連携などの機能を追加実装してきました。今後は、さらに、日常における公共施設の予約や観光・イベント情報の配信などフェーズフリー活用を目指し、安全でスムーズな避難をサポートするため、さらに多くの自治体と協力し、今後もさまざまな機能の開発を推進していきます。
■株式会社バカンについて
会社名:株式会社バカン
代表者:河野剛進
所在地:〒104-0033 東京都中央区 新川2-8-4ナカリンオートビル3F
設立:2016年6月
URL:https://corp.vacan.com/
バカンは、経済産業省「J-Startup 2019」選定企業です。「人と空間を、テクノロジーで優しくつなぐ。」をミッションとして、 AIで混雑の可視化に加え、まちと暮らしをアップデートするプラットフォームを構築しています。
空間の体験をスマートにアップデートする「混雑・人流マネジメント」や「施設・エリアマネジメント」サービスの提供。トイレ個室内メディア「アンベール」の運営などを行っています。