チョコレートやケーキを製造販売する「サンニコラ」(野々市町扇が丘、TEL 076-248-6350)は1月、地元のしょうゆを隠し味として使ったチョコレートロールケーキの販売を始めた。
「ニコニコ加賀ロール」と名付けられた同商品は、石川県産コシヒカリの米粉を使った生地で作り、金沢・大野のしょうゆを加えたチョコレートクリームとわらびもちを巻き、表面に金箔(きんぱく)を散らす。しょうゆ特有の甘じょっぱさがチョコレートの味をまろやかにしているため、口当たりが軽く、さわやかな甘さが楽しめる。実際に使用している砂糖の量も、通常のチョコレートロールケーキと比べて少ないという。
同商品誕生は、オーナーシェフの藤田雅秋さんが、歴史の浅い石川の洋菓子を県外に発信するため、地元の食材を利用したスイーツを作ろうと考えたのがきっかけ。アイスクリームとのアレンジも行われている大野のしょうゆと、石川県産の米粉、金箔に着目した。
当初は藤田さん自身、チョコレートとしょうゆの味がうまく合うか不安があり、試作と味見を繰り返しては、加えるしょうゆの量を調整して完成にこぎ着けたという。「しょうゆに着眼して良かった。意外にマッチすることを知ってもらいたい」。販売開始後は女性客に人気で、現在はほぼ毎日、野々市本店の店頭に並べる。金沢の香林坊店(金沢市香林坊2、TEL 076-264-8669)でも週末を中心に扱っている。
価格は、12センチ=945円、16センチ=1260円、1カット=300円。奥能登産の小豆「能登大納言」を使ったプレーンのロールケーキ「ニコニコ能登ロール」も併せて販売する。
営業時間は、野々市本店=10時~20時、香林坊店=11時~19時。両店とも水曜定休。