石川県産業展示館(金沢市袋畠町)で8月22日・23日、「第20回いしかわ環境フェア」が開催され、エコへの意識が高まる中、過去最多となる約100の団体や企業が出展した。主催は、いしかわ環境パートナーシップ県民会議。
「テーマゾーン」ではグリーンカーテンや打ち水など、地球温暖化防止に向けた取り組みと省エネ技術を展示しエコライフのアイデアを紹介。「企業・団体出展ゾーン」には、NPOや企業・大学・行政が出展し、エコドライブの体験コーナーなどが人気を集めた。「環境シアター」では県内の豊かな自然風景や、ドイツの環境都市・フライブルクの施策などを上映。そのほか、自然素材を使った工作コーナー、電気自動車の試乗、足こぎ発電コーナー、エコクッキングには多くの来場者が参加し、地産池消の飲食コーナーで販売された能登丼には行列ができた。
県環境部は2コーナーを展開し、2日間で約3,000人が訪れた。「リサイクル認定製品紹介コーナー」には7企業が出展、各社が製品説明やサンプル配布などでPR。「レアメタルコーナー」では、来場者が本物の金塊1個の重さを体感したほか、携帯電話に含まれる希少金属の種類や、パソコンから金を回収する工程を分かりやすく解説した。初めて実施したアンケート調査では、マイカップ・ボトル・はし・バッグなどの利用状況やリサイクルに対するイメージを問い、約200人が回答した。
初日に開催された「森林シンポジウム」では、来場者約150人が里山の現状と森林再生、自然との共生について理解を深めた。パネリストの金城大学短期大学部教授・青山幸司さんは「人間は自然の中に生かされている。自然を壊すのはたやすいが、再生するには時間がかかる」と指摘、キノコの研究から里山を見続けている能登半島里山里海自然学校研究員の赤石大輔さんは「山が荒廃すると毒キノコが増える。キノコから里山の健康状態が分かる」と分析した。また、いしかわ自然学校事務局コーディネーターの越石あき子さんは「自然体験を通して自然ファンを増やし、人間と自然が共生する社会を創りたい」と呼びかけた。
多くの親子連れに人気を集めたのが、県の環境保護イメージキャラクター「もっかいくん」。「もう一回」との資源再利用への思いが込められた「ゆるキャラ」も環境への関心を高めるため、一役買った。