梅佳代さん、金沢で凱旋写真展-「じいちゃんさま」から100点展示

写真集「じいちゃんさま」のワンカット

写真集「じいちゃんさま」のワンカット

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 石川県の旧柳田村(現能登町)出身の写真家・梅佳代さんの写真展「じいちゃんさま」が現在、金沢アートグミギャラリー(金沢市青草町、TEL 076-225-7780)で開催されている。

ワークショップで制作する「木工ピンホールカメラ」

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 同展は、梅さんが94歳の祖父・勝二さんを被写体に、庭の大きな容器にすっぽりと入って休憩する姿や、虫眼鏡を口に当てて茶目っ気たっぷりに微笑む姿など、日常生活の思わず笑ってしまう瞬間を収めた写真集「じいちゃんさま」の中から約100点を展示している。

 自宅での何気ないシーンをビデオ撮影したムービーコーナーや、来場者が勝二さんのパネルと一緒に写真撮影できるコーナーも設置され、梅さん宅に遊びに来たような親近感を覚える演出が施されている。会場の壁には「じいちゃんは写真を撮るとき、絶対に決まった石の横に立つんだよ」など、梅さんの愛情あふれる手書きのコメントも。

 梅さんが「じいちゃん」を撮影し始めたのは高校生時代。以来10年間のライフワークとなっている。きっかけは祖父が突然「遺影を撮ってくれ」と言った一言。「大好きなじいちゃんが死のことを口にして、自分が写真を撮ればじいちゃんは死なんかも」と思ったという。

 素朴な日常のシーンをユニークな視点で切り取った梅さんの作品は、親しみやすく幅広い年代の支持を得ている。首都圏をはじめ全国的にも人気を集めている梅さんだが、県内での認知度は特に高く、地元紙に掲載されている写真とコラム「うめめ日記」のファンも多い。

 地元の人々は梅さんを写真家というより「近所の人・娘さん」と親しみを込めて応援する。来場者が感想を記入するノートには「写真を見て自分のおじいちゃんに会いたくなった」「思わず口元がゆるんだ」「普段は気付かないところに目をつける梅さんの視点が好き」などの感想が寄せられている。

 8月6日には梅さんを招いたアーティストトーク(19時~)を開催。1日と8日には、手づくりインスタントカメラを制作するワークショップ「木工ピンホールカメラ作り」(18時~、参加費3,000円、定員各10人、先着順)を、7日にワークショップ「はりきってじーちゃんとばーちゃんを撮ろう!」(14時~)を開く。

 開催時間は10時~19時(最終日は18時まで)。水曜休館。入場料は500円(小学生未満と70歳以上は無料)。今月16日まで。

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