友禅技法を用いた新商品続々―加賀友禅作家が発信する新しい伝統工芸のかたち

加賀友禅作家・久恒俊治さんがプロダクトデザイナーと共同開発した照明

加賀友禅作家・久恒俊治さんがプロダクトデザイナーと共同開発した照明

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 加賀友禅工房「工房久恒」(石川県金沢市御所1、TEL076-251-7184)が発信する友禅の技法を応用した新商品が注目を集めている。

加賀友禅作家・久恒俊治さんが家具デザイナーと共同開発した折敷

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 加賀友禅は「糸目」と呼ばれる防染糊で模様の輪郭をなぞることで色のにじみを止め、繊細な模様を描く技術。工房を主宰する加賀友禅作家・久恒俊治さんは、この糸目が特徴の友禅模様を、着物の上だけでなく木製品や和紙などに再現する技術を開発。地元の家具メーカーやガラス工房、東京のプロダクトデザイナーらとタイアップし、友禅模様をあしらったタンスや照明やガラス皿、ランチョンマットなどの新商品を続々開発している。昨年は金箔に友禅模様を手描きする「金箔友禅」の技術が「石川ブランド」と「金沢ブランド」の認定を受けた。この技術を駆使したパネルは、東京の料亭「北大路」京橋店・銀座店・赤坂店で採用されている。

 久恒さんは今年に入ってから阪急百貨店うめだ本店や、横浜タカシマヤの催事に出展するなど活躍の幅を広げている。今年5月に結成された福井、石川、富山、新潟の4県の事業者から成るものづくりグループ「越の国倶楽部」にも参加しており、「互いに引き立てあえるものづくりができれば」と、異業種とのコラボレーションにますます意欲をみせている。

 越の国倶楽部は7月1日まで東急ハンズ銀座店(東京都中央区)で展示販売会」を開催しており、工房久恒の商品も多数紹介している。

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