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建築やまちづくりに関する復興情報を共有するプラットフォーム、金沢で設立

設立の趣旨を説明する水野一郎会長(写真右から2人目)

設立の趣旨を説明する水野一郎会長(写真右から2人目)

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 建築およびまちづくりに関する復興情報を共有するプラットフォーム「能登復興建築人会議」の設立が3月31日、金沢市内で発表された。

金沢で開かれた発表会の様子

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 建築設計の関連団体が能登半島地震の被災地を対象に、建築およびまちづくりに関する情報を共有する同会議は地域に寄り添う復興を目指し、建築設計の専門能力で震災復興を支援するという。東日本大震災の復興に携わった東北大学の小野田泰明教授がアドバイザーを務め、日本建築家協会北陸支部石川地域会、石川県建築士事務所協会、石川県建築設計監理協会の3団体が幹事となって、他のさまざまな分野の団体と支援活動などで連携することも計画している。

 同会議の浦淳副会長は「応急的な仮設住宅から建築文化財修復、長期的な空間環境整備まで幅広い課題に向き合う」と話す。4月28日には記念フォーラムを開催してシンポジウムやパネルディスカッションを行うという。

 石川県は数千戸の仮設住宅や復興住宅を計画しているが、金沢工業大学教授で同会議の水野一郎会長は「単に住宅を並べるだけではなく地域のコミュニティーを重視して回廊や広場を作ったり、北陸特有の気候や風土に合った設計も大切」と話す。

 「2007(平成19)年の能登半島地震では重たい瓦屋根に否定的な意見も出たが、適切に設計すれば木造瓦ぶきでも大丈夫で地域の黒瓦の景観を守ることもでき、地元で作ることによって地域経済を回すことも可能と提言した。この考え方は東日本大震災や熊本地震の復興でも生かされたので、今回もそのような活動にしたい」と話す。

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