石川県を舞台にカレーをテーマとした映画「スパイスより愛を込めて。」が完成し、今年初夏に全国公開される。
オール石川県ロケで製作された同作品。全国的にも知られる「金沢カレー」を取り上げ、「この世からスパイスが消えてしまった」という事態に直面した状況下で、母のカレーを愛する青年が繰り広げる青春群像劇。
主人公の山本蓮役を演じるのは、「耳をすませば」や初主演の「光を追いかけて」、NHK大河「鎌倉殿の13人」などに出演する中川翼さん。同級生の端目莉久役にはモデルで俳優の茅島みずきさんを起用した。蓮の両親役には金沢市出身の田中美里さんとココリコの田中直樹さん、脇を固める俳優陣は横山めぐみさん、萩原聖人さん、加藤雅也さんなど。
監督は「いのちのスケッチ」「恋のしずく」「ラーメン侍」など、日本で独自に進化した食をモチーフとした作品に定評があり、自身もスパイスマニアという三重県四日市市出身の瀬木直貴さん。監督と縁がある金沢カレー協会の加盟店が撮影に協力した。
瀬木監督は「食は生存本能そのもので身近なモチーフ。日本人の好きな食べ物の1位に挙げられるカレーをテーマとした。カレーの聖地である石川県を舞台とした同作は、古都とカレーのイメージのギャップも魅力的だった。コロナ禍でもにぎわいの創出になれば」とコメントを寄せる。