金沢21世紀美術館(金沢市広坂1、TEL 076-220-2800)で1月19日、医美同源シンポジウム「病院のくらしをデザインする」が開催される。主催は菊地誠22世紀医美支援事業団(駅西本町6)。
同事業団は昨年6月、美術や芸術との触れ合いが人間の生きる力の源であり、再生装置としての役割を果たすという「医美同源」の考えに基づき、医療とアートを通じた地域と社会への貢献と北陸で活躍するアーティストの助成や支援を目的に設立された組織。
今回のシンポジウムはその設立を記念して行われるもので、病院を暮らしの場ととらえたとき、一人一人のライフスタイルに合わせた楽しみや豊かさをもっと提供できるのではないかという考えの下、美術やデザイン、建築、医療の専門家が討論する。
講演には、金沢美術工芸大学名誉教授でユーザー参加型のユニバーサルデザインを実践する荒井利春さんが登壇。パネルディスカッションには荒井さんに加え、趣都金澤理事長の浦淳さん、金沢学院大学美術文化学部教授の大場吉美さん、金沢西病院を運営する博友会理事長の菊地勤さんが登壇する。コーディネーターは金沢21世紀美術館館長の秋元雄史さん。
シンポジウムに先駆けて1月4日、「医美同源デザインコンペティション」も開始。北陸三県在住者を対象に、トレーやランチョンマット、器など「食事回り」を豊かにするアイデアを募集。優秀作品は実際に病院内で使う可能性もあるという。募集期間は3月12日まで。
同事業委託先のノエチカ・高山健太郎さんは「病院におけるデザインはこれまでほとんど考えられてこなかったので、かなり先進的な取り組み。医療やアートなど分野を横断して皆さんで一緒に考えていければと思うので、医療関係者やデザイナー、学生さんなど幅広い方に参加してもらえたら」と参加を呼び掛ける。
開催時間は18時30分~20時30分。定員150人。参加無料。参加希望者は1月16日までに申し込みが必要。