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金沢のカフェを舞台にした小説「金沢金魚館」 県内出身作家が街の空気感表現

ひがし茶屋街が描かれた「金沢金魚館」の表紙

ひがし茶屋街が描かれた「金沢金魚館」の表紙

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 石川県加賀市出身の作家・みゆさんの、金沢を舞台にした小説「金沢金魚館」(集英社 オレンジ文庫)が話題を集めている。

金沢舞台のミステリー小説「金沢金魚館」

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 金沢にあるレトロなカフェ「金魚館」に集う個性的な登場人物たちが巻き起こす事件の謎解きに挑むストーリー。カフェを訪れる親子の謎に迫る「金魚とシナモンコーヒー」など4話で構成され、「ひがし茶屋街」「近江町市場」「兼六園」「北陸新幹線」「九谷焼」「加賀野菜」など金沢らしいキーワードがちりばめられているのが特徴。

 みゆさんは2010年、高校生の恋愛を描いたケータイ小説「通学電車~君と僕の部屋~」でデビュー。同作を含む「通学」シリーズは累計140万部を突破してベストセラーになり、映画化もされた。

 今回、地元である金沢を舞台に、自身が感じる金沢の空気感を表現しようと執筆を決意。1年かけて街じゅうを取材して、住むだけでは分からなかったさまざまな街の魅力に接し作品に生かした。金沢には昔ながらの喫茶店が多く残ることから、メーン舞台はレトロなカフェとした。「金魚館」は三島由紀夫の作品などにも登場する「純喫茶ぼたん」(片町、現在は閉店)をイメージしたという。

 みゆさんにとって金沢は、自身を支えてくれる大切な人たちが住む街。「照れ屋で優しい金沢の人たちが大好き。『自分は駄目だ』と落ち込んでいる人にも『ここにいてもいいよ』と言ってくれるような街の温かさを伝えられれば」と話す。

 価格は616円。

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