金沢のひがし茶屋街に11月28日、1日2組限定の宿「薪の音 金澤」(金沢市東山1、TEL 076-252-5125)がオープンした。
富山県南砺市の里山にある1日3組限定のオーベルジュ「薪の音」の別邸として新設された、木造2階建て、延べ床面積270平方メートルの同宿。オーナーの山本誠一さんの「南砺と金沢で2泊3日など北陸全体を楽しんでいただきたい」という思いから、10周年を迎える今年、開業に至った。
2階に設けられた客室は、洗練された佇(たたず)まいの「HIGASHI」(定員2人)と木のぬくもりあふれる「NISHI」(同2~3人)の2部屋。プランは宿泊と夕食・朝食のセットのみ。夕食は金沢の豊かな食文化を感じてもらうため、山本さん自ら足を運んで選んだ金沢の料亭、割烹、すし、洋食などの提携店に案内する。朝食は南砺の米や地の食材を使った和食、または、季節の果物や野菜を中心とした洋食を用意する。
1階には宿泊者以外も利用できる「ティーサロン」と「セレクトショップ」を備える。全22席のティーサロンは、窓の外には南砺の里山をイメージしたという庭が広がり、ゆったりとした雰囲気。特製のスープをメーンにした「スープランチセット」(1,500円)、オリジナルのラム酒に漬けた干し柿のアイスクリームなどが楽しめる「スイーツセット」(1,200円)などを提供する。セレクトショップでは、老舗和菓子店「落雁(らくがん) 諸江屋」(野町)と共同開発した落雁(1,800円~)や館内で使う用する工芸品、雑貨など北陸ゆかりの商品を販売する(価格は全て税別)。
マネジャーの矢尾憲孝さんは「観光の拠点にしたり、東山をのんびり散策したり、思い思いのスタイルで過ごしていただければ。北陸の食文化や工芸も楽しんでもらいたい」と話す。
チェックイン15時~、チェックアウト11時~。宿泊料金は4万2,000円~(税別)。ティーサロンとセレクトショップの営業時間は10時~17時。