食品の研究開発を行う金沢の「日本海藻食品研究所」(金沢市本江町、TEL 076-292-1782)が6月10日、同社が開発した「溶けにくいソフトクリーム」の技術を生かし、「溶けにくいスパゲティアイス」の製造に成功したと発表した。
「スパゲティアイス」は、ドイツで1960年代に誕生し広く親しまれているデザート。スパゲティ状に絞ったアイスクリームにフルーツソースやチョコレートソースをかけて食べるもの。日本でも数年前から話題となっており、スパゲティアイスを提供する店も登場しているが、アイスクリームを細長く絞り出している分、溶けやすいことが課題となっている。
同社では、おからペーストを配合した「溶けにくいソフトクリーム」の製造技術を2009年に開発。本格的なアイスシーズンを前に大手外食チェーンから問い合わせが相次いだことから、同技術のスパゲティアイスへの応用に取り組んだ。
「溶けにくいスパゲティアイス」は、常温で1時間放置してもできたての形状をキープするため、飲食店での提供はもちろん、テークアウトにも適しているという。また、高温のソースをかけてもほとんど型崩れしないことから、アイデア次第でメニューの幅が広がる。
同社会長の白石良藏さんは「ソフトクリームのベースの甘味を控えて熱いトマトソースやカレーソースをかければ、インパクトのあるメニューができる。飲食店でオリジナルの味を開発して、集客に活用してもらえれば」と期待を込める。