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金沢で現代流に植物楽しむ器展「8×8×8」 49作家が175点

企画展「8×8×8」の展示風景

企画展「8×8×8」の展示風景

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 石川県立伝統産業工芸館(金沢市兼六町、TEL 076-262-2020)で現在、企画展「8×8×8」が開催されている。

企画展「8×8×8」をパノラマで見る

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 「植物を飾り楽しむための器」を現代のライフスタイルの中で「使う」ことに焦点を当て、作り手側からユニークなアイテムを提案する同展。従来の花瓶では「スペースの確保が難しい」「装飾品としての花びんを飾ることが少なくなった」「家庭で楽しむ植物の種類が以前と比べ多様化した」などの事情を背景に企画された。

 植物を置くことにより現代の住宅事情で快適に過ごしたいと考える人に向け、「どこにでも置ける」「場所をとらない」「空間をさりげなく演出する」「野花や庭の雑草などをさしても様になる」などの観点から、陶・ガラス・竹・木工など多くのジャンルから49人の作家が175点の作品を出展する。タイトルの「8×8×8」は、最大の大きさを8センチメートル立方と設定し、草花を挿した状態で12~16センチメートルに納まるバランスを考えた。

 会場には各作家の個別スペースが設けられ、作家ごとに想定する具体的な置き場所、作品に適する植物などの制作意図を掲示する。タナカユミさん(ガラス)は、絵から飛び出たような小さなツボを制作。散歩で見つけた小さな野花やヒュルリと伸びたツタなどを挿して本棚の間や玄関先・リビングのテーブルの上に気軽に置くシーンを想定し「草花を生けなくても絵になるように作った」という。本江和美さん(竹細工)は「タンポポやシロツメグサなどの野花を摘んで帰ってから、竹籠いっぱいに詰め込んで飾ってほしい」とコメントする。

 同館の柳井さんは「現代生活でも気軽に使える工芸品を紹介することで、使い手を増やしていきたい。企画を通して、若い作家たちに制作にあたりコンセプトづくりのヒントとなれば」と期待を寄せる。

 開館時間は9時~17時(最終日は15時まで)。第3木曜定休。5月31日まで。

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