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金沢で「マイ仏壇」作りに挑戦-石川県立伝統産業工芸館が新企画

石川県立伝統産業工芸館で展示中の金沢仏壇

石川県立伝統産業工芸館で展示中の金沢仏壇

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 石川県立伝統産業工芸館(金沢市兼六町、TEL 076-262-2020)は4月1日から、弟子入り体験型プロジェクト「作ってみまっし!! My(マイ)仏壇」を始動した。職人の手ほどきを受けながら、自分好みの仏壇を自らの手で仕上げるもので、県内外からの参加を呼び掛けている。

石川県立伝統産業工芸館に展示されている金沢仏壇

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 「金沢仏壇」は、豪華な蒔絵(まきえ)が特長。細かく砕いた青貝や卵殻を使い、金箔(きんぱく)を多用した美しい加飾で、別名「蒔絵仏壇」とも呼ばれる。また、蒔絵以外の木地作り、宮殿作り、彫刻、漆塗り、金具作り・取り付けの各工程にもそれぞれ専門の職人がおり、伝統工芸技術の集大成といえる。

今回のプロジェクトの講師を務めるのは、各分野の伝統工芸士たち。参加者は、市内にある各工房に出向いて工程ごとに指導を受け、「マイ仏壇」を完成させる。

 6工程の伝統工芸士全員に「弟子入り」する場合は、価格は20万円~。期間は最短で6カ月程度かかるという。一部の工程を省くことも可能。また、小型のペット用にも挑戦できる。

 同プロジェクトは、核家族化や住宅事情の変化に伴い、仏壇の需要が減り、職人の仕事が少なくなっていることから、危機感を募らせた職人たちが企画した。

 事務局を務める金具職人の杉林孝幸さんは「話すことの苦手な職人も、話すことが嫌いで職人の道を選んだ人もいるが、仕事に打ち込む姿はきっと参加者の方々を魅了することと思う」と、多数の参加を心待ちにする。蒔絵職人の出井由美子さんも「慣れない作業なので、素人の方は相当の根気が必要になるが、その分、達成感が得られると思う」と話している。

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