![ひな飾りを見る来館者](https://images.keizai.biz/kanazawa_keizai/headline/1360731494_photo.jpg)
金沢市民から寄贈された生活資料を収蔵・展示する「金沢くらしの博物館」(金沢市飛梅町、TEL 076-222-5740)で2月2日、「ひな飾り展」が始まり、階段を利用した20段の特大ひな飾りが登場した。
この「階段びな」に並ぶのは、大正時代と、昭和30年代~50年代のひな飾り5組。赤い毛せんで彩られた高さ約4メートル、幅1.2メートルのスペースに、それぞれの時代の男びなと女びな、三人官女、五人ばやし、右大臣、左大臣など約70体の人形がずらりと勢ぞろいし、女の子の幸福を祈る、来る桃の節句を華やかに演出している。
このうち、大正時代のものには、ペットのチンを散歩させる女官「チン引き」や、年齢を重ねた後も仲むつまじく、共に長生きをしてもらいたいとの願いが込められた、おじいさんとおばあさんの姿の「高砂」人形も。
来館者は笑顔を浮かべて見入り、写真に収める人の姿も見られる。
同展ではこのほか、大正末期に作られたとみられる豪華な「御殿飾り」などを展示。3月28日~31日には、イベント「着物でおひなさまと記念撮影」を開催し、参加する子どもたちに同館所蔵の着物を貸し出す。予約制で、定員は各日60人。参加無料。
同館学芸員の東條さやかさんは「最近は3段飾りを持つ家が多いと聞くので、子どもたちにお母さんやおばあちゃんの時代には、こんな華やかなおひなさまを飾ったのだということを知ってもらいたい」と話す。
開館時間は9時30分~17時。入場無料。4月7日まで。