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目指せ「海の地産地消」-石川の流通業者と生産者がタッグ

近江町を視察する「いしかわ朝とれもん」ブランド化推進チームのメンバー

近江町を視察する「いしかわ朝とれもん」ブランド化推進チームのメンバー

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 水産物卸の石川中央魚市(金沢市西念4、金沢市中央卸売市場内)とJFいしかわ(北安江3)がタッグを組み、鮮魚の地産地消ブランド「石川の朝とれもん」を4月に店頭デビューさせる。

早朝に水揚げした地物が並ぶ金沢市中央卸売市場の「朝セリ」の様子

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 石川中央魚市とJFいしかわは、2008年から金沢市中央卸売市場で「朝セリ」(正式名称・二番セリ)を実施している。これは早朝に県近海で水揚げされた魚を、夜明け前のセリとは別の「朝とれの地物」専門のセリで販売するもので、鮮魚は同じ日の朝10時ごろまでに地元スーパーや鮮魚店に配送される。中央拠点市場として朝セリを実施しているのは同市場だけで、2010年度の水産白書にも画期的な取り組みとして紹介されている。

 金沢市民の台所、近江町市場の鮮魚店も鮮度に太鼓判を押す朝セリ鮮魚だが、現在は取扱量の7割が県外に流通している。「地元の旬の魚を、地元の人に食べてもらわなくてどうする」と若手社員から声が上がったことから、石川中央魚市とJFいしかわの社員ら約10人が集まり、「石川の朝とれもん」ブランドを推進するチームを結成した。

 石川県ではこれまで多数の水産物のブランド化事例があるが、今回は生産、流通、小売り、消費を一貫して県内で行うことが大きな特徴で、全国でも珍しいケースになるという。

 メンバーの田丸達之さん(石川中央魚市)は、「新鮮な地物の鮮魚を地産地消することは、生産者はもちろん、流通業者、小売業者、消費者、そして地域全体にもメリットがある」と胸を張る。志寒英夫さん(同)は、「石川は豊かな魚食文化が根付いている地域。魚が苦手という子どもたちとその親世代にも魚のおいしさを伝えたい」と期待を込める。

 狙いは魚離れが顕著な若い世代へのPRだという。チームはこれまで売り場の意見を吸い上げるため、金沢市内のスーパーや近江町市場の視察などの準備活動を行ってきた。今後は協力者を増やして本格的にプロジェクトチームを発足させ、4月の売り場デビューに向けてロゴやキャラクターの開発を進める。4月24日には魚の地産地消について考えるイベントを実施する。

 「『いしかわの朝とれもん』は観光資源でもある。地元のすし店、料理店も巻き込んで地元を盛り上げていきたい」(田丸さん)。

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