金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で現在、「モニーク・フリードマン展」が開催されている。
フランスを代表する女性作家のひとり、モニーク・フリードマンさんを本格的に美術館で取り上げるのはアジア初となる同展。フリードマンさんのこれまでの代表作から、同館の建築空間との対話で生まれた新作3点を含む計13点を展示する。
トゥールーズとパリの美術大学で学び、1970年代終わりから作家活動を始めたフリードマンさん。2009年にはフランス政府よりレジオン・ドヌール勲章を授与されるなど、フランスの現代美術の「今」を担う作家。絵画制作を中心に据え、カンバス・顔料・パステル・紙・ひもなど多様な素材を駆使し、色と光の表現を追求している。近年は、ガラスやプレキシグラス・紙や布などを用いたサイトスペシフィックなインスタレーションも手掛ける。
同展のため制作された新作「ざわめき」は、円形の展示室の壁面に約800枚の薄い紙を留めたインスタレーションで、室内に起こる人の動きや空気の流れによって紙が浮き上がる仕掛けになっている。同館の特徴的スペースである「光庭」には、ガラス張りの通路を舞台とした「カレイドスコープ」を創り上げた。20色以上の色彩の正方形から成るフィルムシートがガラスのトンネルを覆い、そこを通る人に色のシャワーとして柔らかく降り注ぐ仕組みになっている。
開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。休場日は月曜日(1月9日、3月19日は開場)・1月10日。料金は、一般=1,000円・大学生=800円・小中高生=400円・65歳以上=800円。(「押忍!手芸部と豊嶋秀樹『自画大絶賛(仮)』」との共通券)。3月20日まで。