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金沢・広坂商店街通りをデザインして-市庁舎ロビーとネット上でアイデア募集

金沢市役所ロビーに設置されたデザインボード

金沢市役所ロビーに設置されたデザインボード

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 金沢市の「まちづくり研究会」が現在、同市広坂商店街通りのデザイン案を募集している。

金沢市役所ロビーに設置された、市民らからの改善案を受け付けるデザインボード

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 同通りは兼六園や金沢城公園、金沢21世紀美術館へと続く金沢市のメーンストリートの一つであるものの、にぎわいが不足しているとして、ハード面での活性化策を探ることにした。インターネットも使って全国からアイデアを募り、来年3月末までに提言書にまとめて市に要望する。

 同研究会は総合建設コンサルタント「東洋設計」(金沢市諸江町中丁)の社員やOB、金沢美術工芸大学教員らで作る調査・研究組織。昨年度、同社が市から委託を受けて中心商店街「5タウンズ」の商業活性化構想をまとめた際、5商店街の一つである広坂は他の4商店街に比べて「元気がない」と感じたことが、デザイン案公募を企画するきっかけになったという。

 この時の調査では、広坂はイベントの集客数が他の中心商店街に比べて少なかったうえ、香林坊交差点から市庁舎までの間の通行人の数は、石川四高記念文化交流館側の歩道の方が、商店街が位置する市庁舎側よりも多かった。

 2014年度末には北陸新幹線金沢開業が予定され、兼六園や金沢城公園、金沢21世紀美術館を訪れる観光客が増加すると予想されている。これに伴い、同通りを通る人の数も格段に増えると見られ、同研究会では「金沢の玄関口にふさわしい場所にしたい」と願っている。

 デザイン案公募は行政と民間が共に取り組む「市協働のまちづくりチャレンジ事業」に採択され、市の委託を受けて実施されている。8月26日には市庁舎ロビーに市民らから同通りの改善案を受け付ける「デザインボード」を設置し、同29日にはインターネット上でも募集を開始した。ボードには既に、「もっと歩道が広いといいなあ。2倍くらい!」「(柿木畠と市役所前をつなぐ)通り抜けを作って」などの声が寄せられている。

 11月12日には金沢市庁舎南分室で広坂商店街関係者や一般参加者を集めて「デザインワークショップ」を開き、寄せられた意見を踏まえてデザイン案を練り上げ、要望書「広坂元気宣言」としてまとめる予定。要望書は来年3月末までに市に提出する。

 研究会事務局を務める中澤俊さんは「個人的には、香林坊交差点と金沢21世紀美術館の間に、敷居が低く、誰もがふらっと立ち寄れる喫茶店のような場所があるといいと思っている。自由に意見を寄せてほしい」と応募を呼び掛ける。

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