日本フットボールリーグ(JFL)所属の地元サッカーチーム「ツエーゲン金沢」のホーム開幕戦が4月28日、県西部緑地公園陸上競技場(金沢市袋畠町)で行われ、ツエーゲン金沢が対戦相手のV・ファーレン長崎と3-3で引き分けた。
「ふれあいキッズパーク」で子どもたちとサッカーをして遊ぶ選手
JFLは3月13日に開幕する予定だったが、東日本大震災発生を受け、前期第6節までを中止。4月23日の同第7節から各チームの選手と審判団が喪章を着けて試合を行っている。28日は今季2戦目で、1戦目がアウェーでの対戦だったツエーゲン金沢にとっては、初めてのホームゲームとなった。
試合に先立ち、山野之義金沢市長があいさつし、米沢寛ツエーゲン社長に「金沢にJリーグを! がんばれ!ツエーゲン金沢 金沢市」と記した横断幕を贈った。続いて選手と審判、観客約900人が黙とうをささげ震災犠牲者の冥福を祈った。
ゲームは前半、V・ファーレン長崎に2-0と先制されたが、42分、MF曽我部慶太がゴールにボールを蹴り込み、1点を返した。続く後半もFW古部健太と同久保竜彦がそれぞれ得点し、3-2と逆転。しかし、32分、V・ファーレンに再びシュートを許し、3-3で引き分けた。
上野展裕監督は試合後の会見で、「最初に2回チャンスがあったが、受け身になってしまったところが0-2になった原因だと思う」と初盤の劣勢を分析した。さらに、後半の選手交代のタイミングが遅かったと自身の反省点を口にしたが、3点を挙げた選手たちに対しては「最後まであきらめずによくやってくれた」と健闘をたたえた。
この日は初めての試みとなるイベント「ふれあいキッズパーク」も開催され、試合に出場しなかった韓国出身のDFチョン・ウジェさんとニュージーランド出身の同アイザックさん、東川昌典強化担当育成普及部長ら4人が来場した小学生ら5人とサッカーボールを追いかけた。中には、「僕もツエーゲンに入る」と将来のチーム入りを“宣言”する児童の姿も。終了後、アイザックさんは「子どもたちはとてもかわいかった。共にサッカーができて楽しかった」と笑顔を見せた。