香林坊大和(金沢市香林坊1)内の紀伊国屋書店で現在、「古き絵葉書で訪ねる懐かしの金沢展」が開催されている。主催は明治後期から大正、昭和の始めにかけての国内外絵はがきを常設展示する神戸市の「絵はがき資料館」。
同館担当者によれば、私製絵はがきが認可された1900(明治33)年以降、日本ではユニークなデザインの絵はがきが数多く生まれ、絵はがき文化が花開いたという。以来、風景絵はがきはもとより美人絵はがきが人気を博し、全国に専門店が開店するとともに交換会、展覧会、コンテストなども盛んに行われた。絵はがきは現在も巧みな技術とデザインセンスを凝らした小さな美術品として、またかつての風景・風俗・文化を今に伝えるメディアとして認められており、国内外に多くのコレクターがいる。
同展では、明治後期から大正、昭和の初めにかけての金沢市内の風景を映した絵はがきの復刻版(158円)やA4ポスター(630円)など約110種を展示販売。時代とともに移り変わる金沢の繁華街・香林坊、「宮市大丸」と呼ばれた当時の香林坊大和の外観や店内、大正モダニズムデザインの金沢市立図書館など、市内各所の懐かしい風景を紹介する。
開催時間は10時~19時。2月27日まで。