金沢・尾張町に焼き菓子店「ファヴォリ」-築120年の町家を再利用

町家ならではの木の温もりがある「favori」の店内

町家ならではの木の温もりがある「favori」の店内

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 金沢の古い町並みが残る尾張町に昨年10月、焼き菓子とパンの店「favori(ファヴォリ)」(金沢市尾張町2、TEL 076-223-2381)がオープンし、人気を集めている。

焼き菓子店「favori」の外観

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 格子がつややかな印象の建物は、明治中期に建てられたもので「金沢市こまちなみ保存建造物」にも指定されている。代々「石﨑商店」が呉服店を営んでいたが約5年前に廃業。建物も老朽化が進み一度は建て壊しを考えたというが、「せっかくの町家風情を生かしたい」と再生を決意。東京の料理専門学校「ル・コルドン・ブルー」で洋菓子を勉強した孫の石﨑史さんが焼き菓子店を開店することになった。

 素材は無添加にこだわり、有機栽培のきび砂糖、国産の小麦粉、アルミニウムフリーのベーキングパウダーを使用。保存料も一切加えず「体に優しいもの」を厳選している。靴を脱いで入る店内には、定番のクロワッサン、マフィン、パイ、パウンドケーキ、ビスケットなどがショーケースに並ぶ。人気メニューの「いちごあずきマフィン(294円)」は「北海道産粒あんとイチゴの甘酸っぱさのハーモニーが絶妙な味わい」。クロワッサンにラム酒を利かせたアーモンドクリームを挟んで焼き上げた「クロワッサン・オ・ザマンド・プレーン(273円)」もスライスアーモンドを表面に散らして、パリパリの食感が特徴。メニューは日によって替えており、季節の旬のフルーツを使った菓子やケーク・サレ、キッシュなどを焼き上げる日も。

 石﨑さんは「近江町市場や尾張町散策のついでにぶらりと立ち寄ってほしい。メニューも日替わりで変えているので、どの菓子があるのか、その日、その時に来ていただいたときの楽しみも感じてもらえればうれしい」と話す。

 営業時間は10時30分~17時30分。水曜・日曜定休。

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