漆作品が仕上がるまでの時間ごと楽しむ企画展「漆を待つ」

ギャラリートネリコに展示されている漆芸家の作品

ギャラリートネリコに展示されている漆芸家の作品

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 漆作品が仕上がるまでの時間を豊かに楽しもうという企画展「漆を待つ」が6月9日より、ギャラリートネリコ(金沢市池田町、TEL 076-231-2678)で始まった。

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 漆の作品は塗りや乾燥を重ねて作られるため、制作に長い時間を必要とする。同展は、同ギャラリー代表の細川伸子さんが「作品を作家に注文して、できあがって自分のところに届くまでの時間を楽しみながら味わってほしい」と企画した。

 会場では、石川県内の漆器産地に住む20代から50代の漆芸家6人の作品約100種類が展示されており、注文を受けてから作家が制作にとりかかるシステム。制作期間は、ほとんどのものが5カ月ほどで、木地から制作するものでは約1年かかる。塗り作品のほか、蒔絵や漆絵が施されたものもあり、漆絵の色や名前の記入など、展示作品にアレンジを加えた注文も可能。使用後の塗り直しなどのアフターケアも整っている。作家は、石畑哲雄(輪島在住)、木内涼(金沢在住)、谷口天平(山中在住)、谷口龍人(山中在住)、鶴田明子(金沢在住)、中村繁和(金沢在住)の各氏。

 細川さんは「作家一人一人が自分のために心を込めて作ってくれる。ゆっくり進む列車の窓から見える景色を味わうように、作品が時間の流れとともにどのように成長しているのか想像してワクワクする気持ちや作家との内面的なつながりを楽しんでほしい。使い込むほどに味が出て価値が高まる漆作品の良さをより深く感じ取れると思う」と話している。

 開廊時間は11時~18時30分で(日曜のみ12時30分から)。6月17日まで(13日休廊)。

ギャラリートネリコ

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