「金澤町家」舞台に巡遊イベントがスタート-地域活性化と保存目指す

「あわじ結び」の水引細工が吊るされている「町家巡遊」の会場となる町家

「あわじ結び」の水引細工が吊るされている「町家巡遊」の会場となる町家

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 金沢に残る昭和25年以前に建てられた木造住宅「金澤町家」を巡りながら、その魅力を味わうイベント「町家巡遊2009 ひと・わざ・暮らしの町家展」が10月3日から始まった。

「町家巡遊」のイベントのひとつ、「古道具と暮らしてみる」展

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 「町家巡遊」を主催するNPO法人金澤町家研究会(金沢市東山2、TEL076-253-3517)は、町家の住まい手、町家修復の技術者、一般市民らをメンバーとして、金澤町家の活用・再生・継承に取り組んでいる。金沢には現在、武家屋敷、足軽屋敷、町家、近代和風住宅など多様な建築様式の金澤町家が数千軒あるとされ、まちの景観を形成する重要な要素となっているが、同NPOによれば「1日1棟に近いペースで失われている」という。同イベントは、多くの市民に町家の良さを体感してもらい、町家の保存につなげることを目的に昨年から始めた。

 今年は「東山・主計町」「金石・大野」「鞍月・大野庄用水」「寺町台」「材木・横山」の5つのエリアで約80軒の金澤町家を舞台に多彩な催しを開催する。普段は住宅や仕事場として使われ一般には公開されていない町家を特別に公開する「町家拝見」や、作業場や店舗である町家の店主や職人によるミニレクチャーを開催する「町家deマナブ」、宿泊体験などを開催する「町家deタノシム」のほか、展覧会、コンサート、演劇、カフェ、ワークショップなど、生き生きとした暮らしが営まれている各町家を会場に開催する。イベントのリーフレットには金澤町家を活用して営まれているショップのリストも掲載するほか、町家に住みたい人を対象にした賃貸・売却物件を見学する企画も。

 会場となる町家の目印は、軒先につるされた「あわじ結び」の水引細工。この結び方には人と人を結ぶという意味があり、町家、住まい手、参加者をつなぎたいという思いが込められている。

 開催期間は10月3日~11月3日。東山・主計町エリア=10月3日・4日、11月3日、金石・大野エリア=10月9日~12日、鞍月・大野庄用水エリア=10月10日~18日、寺町台エリア=10月24日・25日、材木・横山エリア=10月31日~11月1日。

 イベントの詳細や、予約が必要なイベントの申し込み方法はウェブで確認できる。

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