「月見光路」-金沢工業大生が手がけた明かりのオブジェがまちに彩り

まちを彩る明かりのオブジェ

まちを彩る明かりのオブジェ

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 情緒ある夜の金沢を演出するライトアップイベント「月見光路(つきみこうろ)2009」が9月19日、金沢市役所前広場や広坂商店街、金沢21世紀美術館などを舞台に始まる。

昨年の「月見光路」で展示されたオブジェ

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 月見光路は、金沢工業大学の建築系の学生が市内中心部の商店街や地域住民と連携して取り組んでいるもので、学生が制作したあかりのオブジェをまちなかに多数設置し、まちのにぎわいを創出するプロジェクト。2004年から継続して開催しており、秋の風物詩として親しまれている。

 今年は約180人の学生が参加。「あかり草木」「あかり山」「竹あかり」「あかり庭」の4チームに分かれてオブジェの制作を進めてきたほか、金沢の菊川小学校の児童と一緒に「ミニあかり」も制作した。

 建築学科4年の磯部誠さんは「アイデアをかたちにしていくプロセスが楽しい」と話す。制作は現地を見学し、マスタープランを立てることからスタート。昨年のデザインを継承する場合も、設置する場所に応じて組み方や配置を変える。特に来場者がゆっくり歩きながら明かりを楽しめるよう動線に配慮したという。

 月見光路では、学生とまちとのつながりのデザインも重要な要素となる。建築都市デザイン学科4年の岩方隼人さんは「地元の方や見に来られる方とふれあえることがうれしい」と話す。会期中は学生がオブジェの横に立ち、素材やデザインの意図について説明するという。岩方さんのもとには「今年の月見光路はどうだ」と大学を卒業した先輩からの電話も。「訪れる人に感動を与えたい」という学生の思いは6年前からつながっている。

 学生の取り組みをサポートする大学側では、「建築はハコを造る作業ではなく、人と人とのふれあいを生み出すもの。地域の人々との連携の中で、構造としての建築と都市デザインとしての建築を実感し、学生に成長してもらいたい」(産学連携推進部の西川紀子さん)としている。

 同時開催で「金沢ジャズストリート2009」のコンサートが行われるほか、NPO法人「趣都金澤」による音楽ステージや飲食ブースも設置される。

 昨年は4万人が訪れたという月見光路。今年もさまざまな思いが込められた明かりが、やさしく金沢の街を照らす。

 ライトアップ時間は18時~22時。今月22日まで。

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