金沢の奥座敷として知られる湯涌温泉で、地域の活性化を目的に7月に発売された金沢湯涌サイダー「柚子小町」が人気を集めている。
「柚子小町」は、湯涌温泉観光協会(金沢市湯涌、TEL076-235-1040)とAnte(小松市)が湯涌簡易水道組合の協力の下、同地区の天然水と地元のユズを使い商品化したもの。同温泉を愛した竹久夢二が描いた美人画をラベルに用いたレトロなデザインで、香料や着色料、保存料を一切使用せず、ユズのさわやかな香りと風味を生かした。
同地区では昨年の大水害から1年を経たのを機に、復興と活性化の願いを込めて商品化を進め、7月26日にお披露目会を開いた。8月13日にはJR金沢駅で試飲会を実施し、関係者が着物姿で観光客らに新商品を振る舞った。発売以来、半月で2万本を売り上げる人気商品となっている。
商品は、優しい炭酸とユズのさわやかな風味が特徴。「そのまま飲むことはもちろん、グラスにたっぷりと入れた氷と麦焼酎に合わせたり、ウイスキーで割る『ハイボール』風もおすすめ」(同協会)。
当面は、同温泉の総湯と各旅館、百貨店の「めいてつエムザ」(同市武蔵町)、Anteのホームページで販売する。今後は、県内のスーパーや観光施設などに販路を拡大し、「市民と観光客に愛される地サイダー」を目指す。売上げの一部は、同地区の緑豊かな景観を創出する活動「湯涌ゆず街道」に活用する予定。
価格は340ミリリットル入りで200円。「Ante」ネットショップでは、6本入り=1,200円、18本入り=3,400円、24本入り=4,500円で販売している。