ホテル・レストランの格付けで知られるフランスのミシュラン社が3月16日、訪れるべき観光地を星印で格付けするガイドブック「ギード・ベール(ミシュラン・グリーンガイド)」の日本編を発売した。石川県からは兼六園が京都、奈良などの人気の観光スポットと並び、最高ランクの三つ星に選ばれた。県内では、二つ星、一つ星を合わせると21カ所がガイドブックに紹介されており、今回、世界的に権威のあるガイドブックから石川の観光地が高い評価を受けたことで、関係者は石川県の外国人誘客に一層の弾みがつくものと期待している。
ガイドブックでは、全国で三つ星56カ所、二つ星189カ所、一つ星301カ所が選ばれた。石川県では、三つ星の兼六園を筆頭に、金沢、金沢21世紀美術館、武家屋敷跡野村家(金沢市)、キリコ会館(輪島市)が二つ星を獲得した。また、一つ星には、ひがし茶屋街、大樋美術館、長町、懐華樓、成巽閣、妙立寺、九谷光仙窯、金沢市老舗記念館(金沢市)、能登半島、輪島、曽々木、輪島朝市、輪島漆器会館、總持寺、海岸沿いの道(輪島市)、能登小木(能登町)がランクインした。
兼六園の外国人観光客数は、昨年14万6,510人と過去最多を記録するなど好調。県では2009年度、5年後の外国人宿泊者数を2003年度の10倍に相当する年間50万人に増やす「海外誘客10倍増構想」をスタートする。外国人観光客の受け入れ体制を強化しようとする矢先に舞い込んだ今回の朗報に、関係者は「外国人誘客への追い風にしたい」と意気込んでいる。
ギード・ベールは、ヨーロッパでは名の知られたガイドブックで、9カ国語で325種類、150万部が発行されている。今回発売された日本編はフランス語版だが、今年9月には英語版も刊行される。日本語版の発行は未定。