慶事などで屋外に飾られる造花の花輪15基が4月24日から、金沢21世紀美術館(金沢市広坂1)交流ゾーンの市役所側壁面に展示されている。
4月25日に始まった企画展「路上、お邪魔ですか?」の関連イベントで、「開展!-金沢の花環(はなわ)、路上へ贈る祝意のかたち」と題した展示。奈良文化財研究所景観研究室主任研究員の惠谷浩子さんが学術協力した。
惠谷さんの調査によると、金沢では大正期に葬儀用の花輪が飾られるようになり、第2次世界大戦後に最盛期を迎えた。贈り先と送り主の名前を書く札を中央上部に掲示する点が金沢特有の様式で、初期は紙製で売り切りの商品だったが、樹脂製で貸し出すサービスへと変化したという。
その後、葬儀形態の変化によって花輪が弔事で使われなくなり、開店などの慶事で華やかな造花を使った花輪が使われてきたが、近年ではその機会も減り、金沢市内に残った最後の専門店「タカギ造花」が昨年、店主が亡くなり閉業した。同店に残された15基の花輪全てが惠谷さんらの調査が縁となって同館に寄贈され、今回の展示が実現した。
開館時間は10時~22時。入館無料。5月6日まで。