香箱ガニを丸ごと使った「カニ面」を作る体験会が11月23日、近江町市場内の近江町ふれあい館キッチンスタジオ(金沢市上近江町)で開かれた。
カニ面とは、メスのズワイガニ・香箱ガニの胴体や脚の身を1つの甲羅に詰め込んで盛り付けた食品。「金沢おでん」のおでん種としても使われる。体験会は、漁業や金沢を代表する水産物であるカニについて親子で学んでもらおうと、金沢市農業水産振興課が初めて企画した。
当日は、鮮魚店「おさかなゆきちゃん」の店主・公文ゆきさんを講師に迎え、小学生の親子12組24人がカニ面作りを体験した。植木ゆきさんは「家でもカニ面を作ったことがあるが、改めて手順を学べ勉強になった。カニは毎年解禁になったら食べている。子どもも大好きなので、この後、市場で買って帰りたい」と話す。金沢市立南小立野小5年の植木陽大さんは「まあまあうまくできた。おいしかった」と笑顔を見せていた。
「金沢の人でも、家庭ではなかなか手間をかけて作ることがない。親子で作るとコミュニケーションが取れる。決まっている漁期に作ってみてほしい」と公文さん。石川県漁業組合の若松拓海さんは「おいしいカニを食べてもらいたいと、漁師も頑張っている。石川県産の海産物をたくさん食べてもらいたい」と呼びかけた。