石川県九谷焼技術研修所で学ぶ本科生・研究科生の作品展が、多くの観光客やビジネスマンなどが行き交う金沢駅のステーションギャラリー(金沢市広岡1)で開催されている。
同展では、茶器や花器から壁飾りなど研修の成果を披露する作品16点を展示。本科生は課題作品と自由作品を各1点、研究科生は卒業制作1点を、それぞれ出展した。器としての使いやすさを追求したものや懐石の盃台や五ツ重の盃に四季の花々を描くなど伝統を追求したもの、現代人に新しいお茶のスタイルを提案したものなど、創意工夫に富んだ作品が並ぶ。「壁へのアプローチ」という課題に沿って、日用品に遊び心を取り入れたトイレットホルダーや壁掛け時計などの力作が訪れた人の注目を集めている。
同研修所では伝統工芸「九谷焼」の振興を図り、将来の九谷焼を担う人材を育てるための技術と技能を高める研修を行っている。本科で成形から下絵・上絵まで陶磁器の全般的知識と技能を学び、研究科では独自の研究テーマに沿った高度な知識と技術を習得する。高校卒業後すぐに入所する人から、サラリーマンを辞めて九谷焼作家を目指す人まで幅広い世代の人が学んでいるのも特徴。同研修所では2009年4月入所の研修生を募集している。定員は15人。
展示時間10時~20時。今月29日まで。