金沢の私設図書館「山鬼文庫」(金沢市桜町、TEL 076-254-6596)で9月11日、展覧会「眼(め)で見る音楽」が始まった。
築100年の町家を改装して2013年にオープンした同施設。1階は代表の森仁史さんが所有する美術・デザイン・写真・音楽などに関する約2万冊の書籍をそろえる図書館と浅野川を眺めながらくつろげるカフェを設け、2階の和室は展覧会などに利用している。今回の展覧会では、音楽活動を視覚で楽しんでもらおうと、ミュージシャンが制作した作品や優れた装丁の楽譜・レコードジャケットなどを展示する。
金沢にもゆかりの深い竹久夢二が大正から昭和初期にかけて手掛けた楽譜の表紙、米国のロックバンド・グレイトフルデッドのギタリストだったジェリー・ガルシアの版画、歌手や詩人として活躍する友川カズキさんの水彩画、シンガー・ソングライターの遠藤賢司さんの書など、興味を引く作品が並ぶ。
森さんは「ミュージシャンの中には、ビジュアル的な表現でも魅力的な作品を作り出している人が多い。その一端を楽しんでもらいたい」と来館を呼び掛ける。「既存の体制的な文化に対抗するカウンターカルチャーが好きな方、団塊の世代の方には特に心に響くのではないか」とも。
関連イベントとして、9月18日には友川カズキさんのライブをJO-HOUSE石引店(住所)で開く。料金は4,500円。10月9日・10日にはオーディオ愛好家・吉田敏夫さんを迎えて、60~70年の楽曲や映像を楽しむ音楽会も催す。参加無料。
開館時間は10時~17時。火曜~木曜定休。入場無料。10月10日まで。