金沢・横安江町商店街近くに、レンタル&シェアスペース「金沢カフェ&カルチャー まちの踊り場」(金沢市瓢箪町7、TEL 070-6547-6324)がオープンして1カ月がたった。
金沢の文豪・徳田秋声の異母兄・正田順太郎の旧邸宅である築150年の武家屋敷を改修した同施設。旧邸宅へ度々訪れた秋声は、代表作「町の踊り場」などにこの家でのことをつづっているという。老朽化が進んで一時は解体の話が出ていたが、「歴史ある建物を地域の皆さんに活用してもらいたい」という思いから、金沢や東京の有志が集まって維持を検討し、レンタル&シェアスペースとして運営することにした。
建物は木造2階建て、約80坪。窓から庭の景色が楽しめる和室、桜の自然木を柱などに用いた茶室、土蔵を活用したカフェスペースなどを備え、1日または1時間単位で貸し出す。和室や茶室は展示会や習い事、結婚式、カフェスペースは日替わりカフェや開業前のトライアルとしての利用を想定する。収容人数は、庭も含めてガーデンウェディングやパーティーなどを行う場合は最大100人、カフェスペースはテーブル席を合わせて20~30人。
同施設を管理するセカンドセンス(瓢箪町)社長の佐原明日子さんは「入れ替わり立ち替わりさまざまな人が訪れる交流の場にしていきたい。使い方を限定せず、皆さんがやりたいことを実現する手伝いをして、貴重な建築を守っていければ。興味がある方は気軽に相談いただきたい」と利用を呼び掛ける。
利用料金は、カフェスペース・和室(晴れの間)は1日=3万円、1時間=1,700円、茶室は1日=1万円、1時間=700円など(料金は全て税別)。