金沢駅と金沢の中心街を100円で結ぶショッピングライナー「まちバス」の利用者が、北陸新幹線開業前の前年に比べ約150%となった。
「まちバス」は、金沢駅周辺と武蔵エリア、香林坊エリア、片町・竪町エリアを巡回するバスで、土曜・日曜・祝日のみ運行している。運賃は、大人100円、子ども50円。運行エリアでショッピングや食事などを楽しむ客を対象とするが、近江町市場、金沢21世紀美術館、兼六園などの主要観光地にも停留することから、観光客の利用も多い。
運営する金沢商業活性化センター(金沢市南町)によると、北陸新幹線開業後の今年3月14日~7月26日の利用者は14万1832人で、前年同時期の利用者9万5392人を大きく上回った。同社の大西真貴さんは「新幹線開業に向けて、1日12便の増便や、運行状況や観光情報を掲載するデジタルサイネージの設置など準備してきた。Suica、PASMO、ICOCAなどの交通系ICカードの利用が可能となり、観光で来た方にも利用しやすくなったと思う」と話す。
金沢駅前のバス乗り場には、ガイドスタッフが常駐し利用客に運行状況などを案内する。スタッフも新幹線開業に伴い増員したという。ガイドスタッフを務める大学4年生の女性は「利用者からは観光地や金沢のお土産についてなど、いろいろなことを質問されるが、研修制度がしっかりしているので、いい社会勉強になる」と話す。
大西さんは「今後もショッピングにも観光にも利用いただけるよう利便性を向上していきたい。中心部の16の商店街を紹介したショッピングマップ『かなざわまちなび』と併せて、まちなかのにぎわいにつなげていければ」と意気込む。
運行時間は、9時40分~17時40分=20分ごと、18時~20時=30分ごと。