金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で現在、企画展「レアンドロ・エルリッヒ-ありきたりの?」が開催されている。
ブエノスアイレス(アルゼンチン)出身でウルグアイ在住のアーティスト、レアンドロ・エルリッヒさんの日本初個展となる同展。2004年の開館時にエルリッヒさんが制作した恒久展示作品「スイミング・プール」は、同館のシンボル的な作品として多くの人に親しまれている。今回、同館の開館10周年記念事業の一環としてエルリッヒさんを招いた。
誰もが共有できる物や事を通して、現実の認識に変容をもたらすような作品を手掛けるエルリッヒさん。同展では最新作を含む17点を展示する。階段・窓・エレベーターなど日常生活で目にするものを作品のモチーフとし、これらを未知で新たな要素と組み合わせ非日常化することで見る側の問題意識を誘発する。
階段の吹き抜けを90度回転させ床置きした「階段」(2005年)や、足元の水たまりに映る街並みが時間の流れとともにその表情を変えていく様子を表現した映像作品「サイドウォーク」(2007年)など、来場者の感性を巧みに刺激する作品が展示される。
関連プログラムとして、「ギャラリーツアー for キッズ『ここは、どこ?』」(6月21日・小学生向け)、未就学児とその保護者を対象にした「ギャラリーツアー for ファミリー」(6月17日・7月1日)、「作ろう!ワークショップ『右?左?ふえた?きえた?』(8月21日・小学生3~6年生向け)などを予定する。詳細は同館のサイトで確認できる。
開館時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜(7月21日・8月11日は開館)、7月22日休館。入場料は、一般=1,000円、大学生=800円、小中高生=400円、65歳以上=800円。8月31日まで。